駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

2017年の振り返り (3) 2018年の改善ポイント

振り返りの最後に、約定履歴をExcelであれこれして気付いたことを書いてみます。

買いで買って売りで負けた

2017年の実現損益を買いと空売りでそれぞれ集計すると、買いが+1432万円、売りが-266万円でした。勝ち負けがはっきりと分かれました。上げ相場の一年だったため空売りで負けるのは仕方ない面はありますが、銘柄ごとの損益を見るともうちょっと何とかならんかったのかなと思わなくもありません。やっぱり空売りは買いに比べて難しいです。

強い銘柄を空売りするとクッソ負けた

空売りでの損益を見て行くと、目立つのが強い値動きの銘柄を売ってやられるというケースです。指標や成長性を見て割高と思える銘柄を考えなしに売って、そのまま上がっていって損切りになることがとにかく多かった。

一つ前の記事で書いたVOYAGE(-82万), エムアップ(-74万)の他にも、ぴあ(-31万)、スタートトゥデイ(-22万)、DAC(-10万)、ペプチドリーム(-12万)、SUMCO(-20万)、GMOPG(-19万)、ヤマシンフィルタ(-25万)といったところが該当します。書き出すとこんなに負けてるんですね。

GMOPGやぴあなんかはいったいなぜこんな株価になっているのか、明らかに高すぎるように思えますが、それでも上げ続けているんだからそれが正しいんですよね。ああいうのはスルーして日本通信みたいなやつを売るべきでした。ヤマシンフィルタは今年の途中から踏み上げ相場になっていて、これも売ったらいけないやつでした。

自分の心理として、買いは素直にトレンドフォローで買えるのですが、売りは逆張りをしたくなるバイアスがあるんですね。株価には下限があるし、下げトレンドのチャートを見ると「これ以上下げないんじゃないか」と感じてしまうようです。ちょっと意識して矯正しないとならんと思っています。「新高値を売らない」というルールがあっただけでも2017年の空売りの負けはだいぶマシだったはずで、なにかマイルールを決めるのがよいのかもしれません。

買いはだいたい勝てた

買いのほうはあまり傾向がないというか、去年の相場だと買いで入るとだいたい勝てていたのでそこまで改善すべき点も見つからないという感じがあります。

一通り見て言えるのは、IPOセカンダリや決算ギャンブルで取ったポジションはあまり勝っておらず(負けるときに大きめの負けを喰らうのでトータルの成績はいまいち)、業績の良い銘柄をトレンドフォローで勝うケースが利益に繋がっているということです。決算ギャンブルは銘柄の選び方の問題でもあると思いますが。

あとは、高値を買う勇気をもっと持つことでしょうか。2017年の相場では、好決算や上方修正を出した銘柄に素直に乗っかるのがたいていは正解でした。10%、20%くらいGUして高く感じても、それを買えた人が利益を積み上げていったと思います。

ヘッジの方法が適当だった

駄犬は個別株の空売りも持つロング・ショート戦略でやっています。マーケットの動きはわからないのでどちらに動いても良いようにしたいこと、信用取引を使うため買い玉のサイズが大きくなりがちなことが理由です。

ただし、2017年はずっとマーケットが上げ調子だったため、徐々に売り玉のサイズが減っていきました。そうしようという意思があってやったことではなく、なんとなくそうなっていったという感じで、結果的には良かったのですが、もし年末までにトレンドが崩れていたら大きな損失になっていたでしょう。

建玉に占める空売りの比率をグラフにすると、1年でこんな推移でした。前半は20%から35%の範囲におおむね収まっていますが、後半になると減っていって、今では5%未満です。

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blogなど見ていても、ヘッジの仕方は人それぞれです。個別株の空売りでやる人、ETF(ダブルインバースの買いなど)を使う人、先物を使う人、オプションを使う人など。ポジションのサイズにしても、常に同じポジションを持つ人もいるし、マーケットが急落したときだけヘッジのポジションを建てる人もいます。

個別株の空売りでロング・ショートをやるのも、決してはっきりした理由があってやっているわけではないので、ちゃんと勉強して自分のヘッジ方法を確立したい……と思いつつぜんぜんできていないので、今年こそちゃんと勉強したい。

さいごに

駄犬は自分でベストと考える行動を取って、その結果を受け入れるのが相場だと思っており、「年間のパフォーマンス何%」みたいな目標は建てないことにしています。ここに書いたようなことをやれて、それで去年よりも株が上手くなれたらよいですね。そうすれば退場せずに生き残ることができるでしょう、たぶん。