駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

2022年12月の振り返り

パフォーマンス

元からIPOの資金拘束や節税売りで小型新興株の需給が怪しかったところ、日銀の金融緩和修正がサプライズで出てきて一段と雰囲気が悪化。アメリカも今月S&P500が-5.9%、NASDAQが-8.7%と大きめに下げて厳しい環境となりました。

今月はわずかながらプラスで終われました。日経平均が相対弱めだったおかげもあって日経平均をメインにしている指数ヘッジが+3.6%、サンクゼール&大栄環境を取れたIPOセカンダリが+3%くらい寄与しており、その2つをさっ引くとTOPIXと同じくらい。こういう下げ相場の月をプラスでしのげるとしてやった感があります。

来年はどういう年になるでしょう。運用会社の出す見通しは意外と楽観的な反面、個人投資家は弱気のビューを語る人が多くて明らかなギャップがあり、どっちが正しいんだろうと考えています。自分自身はどちらかというと弱気の立場でいます。

ポートフォリオ

ポートフォリオの状況です。今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと以下の通り。

  1. 月の途中で買ったもの: +900万 (#1, #6, #7, #21)
  2. 月初から持ってたもの: -1470万 (1.の4つ以外)
  3. 短期トレード: +60万
  4. 指数ヘッジ: +1250万

1.はIPOセカンダリのサンクゼール、大栄環境と、リバーサル狙い&3Q決算をまたぐつもりで買ったEDPと、優待新設を見てイベントドリブンっぽく買ったソーダニッカ。とくにサンクゼールの貢献が大きく、初日に12000株買ったものをスライスして減らしていって+750万ほど。残った5000株はなるべく引っ張りたい。

2.は月初53,089万のポジションサイズに対して-1,470万となり、パーセンテージにして-2.8%。マイナスながら指数を上回ることができました。リユース組(#8, #10, #18)が相変わらず指数をアウトパフォームしているのと、12月に決算発表のあったもの(#2, #3, #13, #28, #29)が好悪ありつつもトータルではプラスとなったことが寄与しています。

3.は決算ギャンブルで+130万。ラクスルが+104万で利益の大部分です。残りの雑多なトレードで-70万。

日本株マーケット

日銀の実質利上げで銀行、保険がトップ。ニュースが伝わった初動でメガバンクを買っていれば+10%くらい取れたんですよね。逆に金利が上がると業績にマイナスになる不動産が最下位となり、他には円高が進んだことで外需依存の強いセクタが売られている印象です。輸送用機械は自動車メーカー各社の生産動向が悪く、相変わらず部材不足の影響を引きずっているのも影響しているかもしれません。

ファクターはバリュー、高配当が優位で、11月と同じような傾向。グロースやクオリティは弱く、低ベータ>高ベータとなっているところなど、リセッション懸念からディフェンシブな取引があったように思われます。来年も前半は似たような傾向が続くでしょうか。

所感

  • 日銀の件、次にこういうチャンスがあったら手が動くようにしたいですが、たぶん自分の性格だととっさにうまいトレードをするのはあまり期待できなくて、普段からパターン想像してやること決めておかないとならないんですよね。いつか日銀の緩和に終わりが来ることはかねてから言われてきたことで、あとはタイミングの問題だったわけですし。凡人が勝つにはサボらず準備をするのが大切ですが、プレッシャーのない個人投資家という立場でベストを尽くすのはなかなか難しい。日々のルーチン作業ですら気分が乗らないとやらなかったりするし、努力ができる性格かどうかは株の成績を大きく左右するように思います。

[今週のトレード] 2022/12/30

今週の資産推移は+4.5%(+1575万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.3%、マザーズ指数が+3.3%と指数に対してアウトパフォームでした。

2022年の最終週。閑散とした相場のまま大納会となりました。今週は節税売りで下げた(ように見える)ものを拾おうとグッドパッチとドラフトを買い増して、うだつの上がらないクミアイ化学を売って終わりました。

今月と今年のまとめ記事をそれぞれ書くので、振り返りっぽいことはそちらに。今年から証券会社を複数使っており、約定履歴の集計が面倒そうだなあ。一年間お疲れさまでした。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 363,356,077円
  • 前日比 +524,318円 (+0.14%)
  • 月初比 +7,380,620円 (+2.07%)
  • 年初比 +109,520,543円 (+43.15%)
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[今週のトレード] 2022/12/23

今週の資産推移は-2.9%(-1048万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-2.7%、マザーズ指数が-8.7%と指数に対してまちまちでした。

火曜の昼に日銀の金融緩和修正が伝わって株安&円高に。ほとんど誰も予想していなかったサプライズで、マーケットの反応も激しくなりました。セクタでは銀行、保険が買われ、不動産、外需シクリカルが売られました。グロースがここまで下げるとは思っておらず、マザーズ指数が他の主要指数に大きく劣後したのに驚きました。

www3.nhk.or.jp

発表されたのがたしか12時頃で、PCの前にいて相場を見られる状態だったので、ポートフォリオの中でいちばん下げそうな明和地所(マンションデベロッパーなので)をとりあえず売って、円高で業績の落ちる新日本科学などを売ろうか迷って売らず、メガバンクの買いやニトリ無印あたりの買いはすぐに思いついたものの手が出ず、結局あまり動かずに終わりました。こういうときの瞬発力というか、とっさに期待値の取れるトレードをする能力が自分にはないと毎回思います。ヘッジの指数ショートを少しだけ追加はしました。

今週は明和地所を売ってかわりに似たような目線でソーダニッカを買って、IPOのサンクゼールを買って、あとは来週のロックアップ解除が警戒されて売られている(と思っている)EDPを買ったりしていました。EDPはおそらくロックアップ解除で大株主の売りは出ないだろうから、ここ1ヶ月の下げ幅のうちロックアップが警戒されて下げた分は戻すんじゃないかなという考えです。来週は今年最終週、2018年クリスマスショックの記憶がまだ新しいですが平穏に終わってくれますように。

サンクゼール
  • 近場の久世福商店(武蔵小杉、たまプラーザ)に行って良い印象を受けた。商品のパッケージなどおおむねブランドのイメージで統一されているし、いくつか商品を買ってみて美味しいと思った(ただ若干当たり外れがあるような)。滞在時間に客を見ていると、近所の主婦やオッサンが普段使いで買っているっぽかったのも良かった
  • 日経の社長インタビューに「既存店売上高は今期は前期より10%増を見込んでおり、今後もこのペースを維持したい」という発言があり、少なくとも今期は既存店売上が+10%くらいのペースで伸びているようである(来期以降も同じペースで伸びるというのは眉唾だとおもうけど)
  • ホールセールのセグメント売上(大部分がコストコ向けという認識)が今期+40%伸びており、コストコ向けに出している品数が4点しかないらしい(2022/12/23時点)ことを鑑みるとまだ伸びしろがありそうに思える
  • 出店ペースが控えめということを差し引いても年+10%前半くらいの売上成長はできなくもなさそうで、toCのブランドを持っている食品メーカーでもあり高めのバリュエーションが許容される会社と思う。そのうち優待も新設するだろうし。とはいえ今の時価総額が割安かといわれると怪しい気もするが……
  • 少し前にSTIフードを手じまっており、食品セクタのポジションを1つ持っておくのはポートフォリオの分散に寄与しそう
ソーダニッカ
  • 先週の明和地所とほとんど同じで、3月権利日で強めの優待を新設したのを見て

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 347,601,768円
  • 前日比 -9,269,154円 (-2.60%)
  • 月初比 -8,373,689円 (-2.35%)
  • 年初比 +93,766,234円 (+36.94%)
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[今週のトレード] 2022/12/16

今週の資産推移は+3.9%(+1335万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.6%、マザーズ指数が-1.6%と指数に対してアウトパフォームでした。

火曜日発表の米国CPIが6.0%に低下し、コンセンサスもわずかながら下回りました。株式市場は発表当日の上げ幅を週末までに戻していますが、ともかくインフレのピークアウトが明らかになり、今後は景気後退の程度が主要なテーマになりそうです。今週から年末のIPOラッシュが始まり、ここまでは低めに初値が付くがそこから上がって行くものは限られるという傾向です(今週は時価総額大きめの会社が多かったせいもあるかも)。なお今週指数に5%くらい勝っているのは1Q決算で買われたINTLOOPが+2.2%寄与しているのが大きいです。

www.bloomberg.co.jp

今週は決算が思っていたのと違ったトビラシステムズとABCompanyを手じまって、かわりにクラシコム、大栄環境、クミアイ化学、明和地所を買いました。以下、買った理由を簡単に書いておきます。

(このブログはどちらかというと自分のために書いていて、後からどういう理由でポジションを取ったのか、それが結果的に正解だったのかを振り返りたいのだけど、まとまった文量で筋道だって書こうとすると面倒で手が付かなくなってしまう。箇条書きで書き散らすだけでもサボらずやるようにします)

クラシコ
  • 1Qの売上はQonQで+21%だった。本決算の決算説明資料にFY22/7の下期はロックダウン影響で成長が抑えられたとの記載があり、半信半疑であったが、在庫不足が解消した今期1Qで売上が伸びたことでそれが正しかったと思えた
  • 円安がデメリットになる事業内容であり、為替が足下で円高に振れていることは業績にプラスになる
  • 1Qは広告費を増やしていないのにKPIが好調であった
  • 小売のセクタにしては粗利率が40%超と高く、売上がガイダンスを上振れれば利益も相応に乗りそうである。ただし開示資料からは利益を一定範囲にコントロールしたいニュアンスが感じられ、上振れた分は成長投資に回す可能性があるようにも思える
大栄環境
  • 最終処分場を保有する企業であり、ダイセキ(PER26.2)、ミダック(PER43.6)と同等のバリュエーションが許容される可能性がある(ただ最終処分場のキャパなどちゃんと調べられてはいない)
  • 機関投資家が買える時価総額であり、とくにESG投資の対象として選好されそうな企業である
  • 不景気になっても業績への影響が小さい事業内容である
クミアイ化学
  • 前期が好調であったところ、売上、営業利益ともに2桁増益のガイダンスを出してきて、この位置ならいけるのでは? と思った
  • アクシーブが好調だという話を何度か聞いたことがある
  • 不景気になっても業績への影響が小さい事業内容である
明和地所
  • 3月権利日でプレミアム優待倶楽部の優待を新設。3月にプレミアム優待倶楽部を取れる企業は20社くらいあるが、その中でも利回りが大きい(たぶんニッソウ、日総工産に次ぐ3位)
  • 3000株で利回りが最大になるため、3000株買う人もそこそこいそう(ただし制度貸借が使える)
  • 今期2Qまでの進捗率が低いが、2Q決算説明資料に「通期売上計画に対する契約進捗率は101%」との記載があり、下方修正はなさそう
  • 不動産のポジションを1つ持っておくのはポートフォリオの分散に寄与しそう

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 358,086,427円
  • 前日比 +9,994,315円 (+2.87%)
  • 月初比 +2,110,970円 (+0.59%)
  • 年初比 +104,250,893円 (+41.07%)
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[今週のトレード] 2022/12/9

今週の資産推移は-3.2%(-1154万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.4%、マザーズ指数が-1.5%と指数に対してアンダーパフォームでした。

月曜から木曜にかけて小型グロースが売られて特に足下で業績の好調なやつらが局所的にやたら下げて、ぼくのポートフォリオにはそういうのが多めなのでけっこうな指数負けとなりました。ロックアップ解除のANYCOLORが案の定クソ売られて今週-29.3%となり、参加者のセンチメントを冷やしたという印象です。ANYCOLORはあらかじめ分かっていた話だとは思うものの(オファリングレシオを極端に低くしてVCに売り場を提供する最近よくあるパターンなので)、それにしてもこの下げ幅は大きすぎたでしょうか。とはいえ去年の12月とはバリュエーションの高低がまったく違うので、今回は新興市場の調整があるにしてもそれほど深い谷にはならないと思っています。

今週は12月決算向けに買っていたポジションをいくつか閉じて、かわりに目先の決算に期待できそうなやつを買い増しして、全体のポジションサイズは横ばいくらい。IPOの拘束が解けるのと節税売りが一段落するのとで需給の好転を期待したいところですが、去年も同じようなこと考えてて1月死ぬほど喰らったんだよな……。今年はどうなるでしょうね。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 344,736,313円
  • 前日比 +7,044,966円 (+2.09%)
  • 月初比 -11,239,144円 (-3.16%)
  • 年初比 +90,900,779円 (+35.81%)
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[今週のトレード] 2022/12/2

今週の資産推移は+2.1%(+736万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-3.2%、マザーズ指数が-0.1%と指数に対してアウトパフォームでした。

書くべきことは11月の振り返り記事に書いたのでこちらは簡単に。ワールドカップが始まり時差のためキックオフが午前4時とかになり、徹夜で試合を見て6時に寝て8時半に無理矢理アラームで起きて寄りだけ見て二度寝して……みたいな日もあって株は放置気味になっています。ドイツとスペインを破って決勝トーナメント進出、本当に薄いところを引いたと思うし、来世紀の日本のサッカーファンにも語り継がれるであろうワールドカップをリアルタイムで見られるのは幸せなことです。株の方は12月IPOの予習をやっと始めましたが買いたいと思えるものが2つしかなくて頭を抱えています。VC投資が冷え込んでダウンラウンド上等で駆け込んできた会社が目立ち、魅力的な会社が少ないように思われます。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 356,271,659円
  • 前日比 -24,538円 (-0.01%)
  • 月初比 +296,202円 (+0.08%)
  • 年初比 +102,436,125円 (+40.36%)
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2022年11月の振り返り

パフォーマンス

米国CPIがコンセンサスを下回り長期金利も下がってボラティリティも低下し、株に追い風のマーケット環境となって先月からのラリーが続いています。日本株も堅調な1ヶ月となりました。ただその裏でS&P500の予想EPSは下がり続けており、リセッションを織り込んでこの水準が妥当なものなのかどうかがわからない。でもアメリカの年末商戦も好調らしいし、なんかソフトランディング行けるんじゃない? みたいなことを言う人もいるし案外このくらいで許してもらえるのかもしれません。

今月は指数を大きく上回り、しかもポートフォリオのパフォーマンスで勝てたという自分にとってすばらしい1ヶ月でした。耐える時間が長かった浜井産業が大きく貢献してくれて、こういうのが上がると嬉しいものです。反面、小型株の決算反応が難解になって決算ギャンブルで勝てず、今後に不安を感じてもいます。

11月中旬から顕著に小型株の雰囲気が良くなり、月末に至っても続いています。マザーズ指数の強さもそうですが、指数に表れないところとして、

  • kabutanや四季報の煽り記事で簡単に翌日+10%くらいあがったり、ものによってはS高を付けたりする
  • IPOの初値が高めに付くようになる
  • テーマ性のある株や夢で株価ができているタイプの株がやたら上がる

といった加熱した地合に特有の事象が見られます。いまは確変中みたいなものでこれがずっと続くわけじゃないし、年末に近づいていることもあって警戒していますが、これが続いているうちは大きめのリスク量を引っ張りたい。

ポートフォリオ

ポートフォリオの状況です。今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと以下の通り。

  1. 月の途中で買ったもの: +1160万 (#6, #8, #9, #12, #16, #17, #27, #29)
  2. 月初から持ってたもの: +4690万 (1.の8つ以外)
  3. 短期トレード: +140万
  4. 指数ヘッジ: -270万
  5. 配当: +10万

1.はええと、今月は新しいポジションを多めに建ててますね。#12と#27は高配当株を9月あたりでいったん全て落としたのを、金利も頭打ちっぽいしまた少しポートフォリオに入れておこうと思って選んだもの。#12は2Qまでの進捗率が高く、為替の恩恵もあり自動車の挽回生産もある(これはちょっと怪しくなってきていますが)し上方修正&増配がもう一度あるかもしれず、似たようなキャラクタの他の株よりも良いかなと思って。#27は近年の体質改善と、いちおう配当性向30%をうたっている会社でもう少し配当出してくれないかなという淡い期待もあって。

#6, #8, #16は決算の内容を見て良いと思ったもの。#6は国内市場を寡占している会社で値上げで収益性が改善したのを見て。#8はWebのレビューサイトなどを見るとRPAツール(Robo-pat)の評判がどうも良いようで今後も成長が期待できそうで、そのわりにPER13は安いように思って。#16は3Qまでの業績の改善と転職会議の成長を見て。12月に上場するオープンワークも足下で伸びていて同種のサービスが好調そうですし。

#17は前から頃合いを見て買おうと思っていた株で、今期3Qまでの業績が悪いのは半導体不足で一部の製品を供給できていなかったのとEUの代理店の在庫調整のためで、来期は改善するだろうしそれを見込めば今の時価総額は安いかなと思って。#9はゲオの決算説明資料で3Qの販管費の増加など今後の悪化が示唆されておりリユースのセクタ内で別の会社に持ち替えようと思い、ここは2Q決算が良かったし業績が3Q偏重で次の決算をまたぎやすいので。#29は11月12月のIPOでは相対的に良い会社で、インバウンド&リオープンのテーマ性もあり、FY23/10のガイダンスがすでに出ている安心感もあるので。

2.は月初39,216万のポジションサイズに対して+4,690万となり、パーセンテージにして+12.0%。指数を大きくアウトパフォームできました。小型グロースが良かったこと(#3, #7, #15)、リユースが引き続き買われたこと(#5, #9, #13)が理由でしょうか。足下の業績がボロクソ悪い#4, #17, #18あたりが月間プラスになっているのは来期の業績を見据えて株価が形成されるというモードチェンジを感じます。

3.はほぼ決算ギャンブルによるもの。いちおうプラスですがギリギリの収支でかけた労力には見合わない感じで、毎週の記事にも書いたとおり今回の決算シーズンは本当に難しかったです。基本的に短期トレードは苦手で、まともに勝てるのは決算絡みのトレードくらいしかなくて、これが勝てなくなると困ってしまう。とりあえず次の決算シーズンは今の調子でやってみるつもりで、また勝てないようならそのとき考えよう……。

日本株マーケット

卸売業がトップなのはバフェットが総合商社を買い増して盛り上がったから。海運業が2位なのは上方修正が出たり川崎汽船の株主還元策が出たりで買い直されたのかな、こんな上がってたんだ。シクリカルセクタが全体的に買われた月で、SOX指数も今月10%以上上げています。東京エレクトロンが下方修正を出したのにちっとも下げず、むしろリバウンドのきっかけになったのが印象的でした。石油が下げたりして資源株が安く、空運業や百貨店などリオープンで買われていたセクタは一休みでした。

ファクターはバリュー、リバーサル、高配当が優位でした……ってマザーズ指数>TOPIXなのと食い違っているけれどなぜだろう。まあいいか。リセッション懸念で売られてきたシクリカルバリューが上がったのが大きいのかな、海運や鉄鋼が業種別で上位にいますし。あとは銀行とかも。

所感

  • ここ2ヶ月くらいのヌルい相場でTwitterのパフォーマンス報告は年初来+50%や+100%がごろごろ見られるようになり(これは自分の観測範囲が偏っているのもあるでしょうが)、1月の絶望感はいったいなんだったのか。3月頃には「今年プラスで終われたら大健闘だな」と思っていたような覚えもあって、気づけば景色が変わっていました。コロナの頃からここまでを振り返って、地合の変化は自分には予測不可能だとあらためて思います。