駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2023/4/14

今週の資産推移は+7.7%(+2857万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+2.7%、マザーズ指数が+3.6%と指数に対してアウトパフォームでした。

バフェットが来日して日本株にポジティブな発言をし、大型株主導で買われる1週間となりました。日経平均は今週+3.5%でした。バフェットのニュースが伝わったところで商社株を買っていれば週末までに+5~+10%取れていましたが今回も思いついたものの手が出ず、こういう反射系のトレードが苦手だとつくづく思います。余計なことをあれこれ考えずに素直に乗れるのが短期トレーダーの資質ですね。

www.nikkei.com

今週はispaceと寿スピリッツを買いました。持ち株の決算がいくつも出てくる週で、おおむね堅調な内容で安心しています。ポジションサイズの調整のため、時価総額がいいところまできたココルポートなどを減らしてます。

ispace
  • きわめて強いテーマ性のある株で、ロックアップOKでオファリングレシオが低く需給が良いためそれを信じて買った
  • フェアバリューがどこにあるのかはさっぱりわからず、技術的な評価も自分にはできない
  • 4/26のイベントまでに手じまうか、少なくとも減らすつもり
寿スピリッツ
  • 4/12に4Qの売上を開示、コンセンサスを上回る数字でFY23/3の営業利益は100億に達するのでは。過去の出し方を見ると本決算までに上方修正が出てくるように思われ、イベントドリブンっぽく持てるかなと思った

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 399,669,490円
  • 前日比 +4,940,862円 (+1.25%)
  • 月初比 +15,841,986円 (+4.13%)
  • 年初比 +76,313,413円 (+23.60%)
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[今週のトレード] 2023/4/7

今週の資産推移は-3.3%(-1273万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-1.9%、マザーズ指数が-2.5%と指数に対してアンダーパフォームでした。

ISMなどアメリカの経済指標で悪い数字が続いてまたしてもリセッション懸念モードに突入、アメリカではディフェンシブなセクタが買われGAFAMへの逃避が起きて、日本でもおおむね同じような動きになりました。S&P500のヒートマップは1週間の騰落率です。

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日本の小型新興株は火曜と水曜の2日で個人が群がっているタイプの株が厳しめの売られ方をして、Twitterのタイムラインを見てもセンチメントが悪化しています。とはいえ今年3月までが良すぎたので鼻っ柱を折られてニュートラルに戻っただけという印象もあります。ポートフォリオではtriplaの今週-16.4%、ハルメク(売却済み)-15.4%、守谷輸送機-9.7%あたりがマイナスに寄与して指数に劣後しました。

今週は2月の雑誌購読者数を見て不安を感じたハルメクを手じまい配当利回りが支えになるでしょと思って東洋建設を買い増ししたり、細々としたポジション調整をしてます。もうすぐ決算シーズンに入りますが、今週出た決算とその反応をみるとどうも難易度が高く、今回は株主還元期待のやつだけやるのがよいのかもしれません。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 371,095,953円
  • 前日比 +7,077,533円 (+1.94%)
  • 月初比 -12,731,551円 (-3.32%)
  • 年初比 +47,739,876円 (+14.76%)
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2023年3月の振り返り

パフォーマンス

SVB破綻に端を発した銀行危機に振り回された激動の1ヶ月でした。CSの救済合併が決まるかどうかギリギリの交渉をやっていた週末に名古屋に行っており、スマホをちらちら見ながら週明けどうしようか考えていたことを思い出します。結果的には中央銀行や政府が迅速に対処し、いったんマーケットは落ち着いています。自分はというとポートフォリオに銀行株を入れていなかったこともあり、ほとんどリアクションは取らず、平常運転で今月を終えました。

今月はtripla、INTLOOPと2つの決算でS安を食らいつつ、IPOで帳尻あわせて大きめのプラスになりました。最近の決算への反応は小型株でもちゃんと内容を見られている印象があり、期待されていた成長性が否定されたり、会社の主張に疑義があるものは寄ったあとも下げ続けるけれど(アライドアーキテクツなど)、見た目の悪さなどで下げただけで内容に問題のないもの(triplaなど)はわりとすぐに値を戻す傾向があります。個人投資家のレベルが上がっているというか、値動きを作るような資金量の大きい個人がそういう動きをしているのかなと思っています。

銀行危機がこれで収束となるのか、どこかの銀行が危なくなって再燃するのかはわかりませんが、証券会社のレポートを見ると、日本の銀行は健全であり株価も売られすぎという論調が多いです。今年の経済成長率も日本は先進国の中で相対的に良い見通しで、街を歩いていてもあちこち人で賑わっていて活気があるし、今回の銀行危機があってもいまのポートフォリオを持つことにあまり不安は感じていないんですね。それで正しいのかは後になってみないとわからないけれど。

ポートフォリオ

ポートフォリオの状況です。今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと以下の通り。

  1. 月の途中で買ったもの: +1500万 (#1, #7, #11, #13, #15, #33)
  2. 月初から持ってたもの: +1920万 (1.の6つ以外)
  3. 短期トレード: +400万
  4. 指数ヘッジ: -720万
  5. 配当: +20万
  6. 源泉徴収: -450万

1.はIPOを3つ(#1, #7, #11)と、株主還元の強化を発表したものを3つ(#13, #15, #33)。ハルメクは初値で13000株買って、少しずつスライスしていって残り4000株。今月のIPOは地合に恵まれてチャンスが多かったですが、値動きの難解なものが目立ち、難易度は低くなかったと思います。Arentやアクシスは買おうか迷いましたが、仮に初値で買っていたら持ちきれずに投げていたでしょう。

2.は月初63511万のポジションサイズに対して+1920万となり、パーセンテージにして+3.0%。triplaは決算前に減らしていたこともあって月間でプラスになりました。サンクゼール、IGポートなど上げトレンドにあるポジションが素直に上がってくれたという印象です。配当落ちがポートフォリオ全体で600万ちょい。

3.は決算ギャンブルで+340万、その他で+60万。決算ギャンブルは手数は少なかったものの好調で、anycolorの+131万が最大の利益、日本駐車場開発の-25万が最大の損失でした。

4.は現在指数ヘッジをほとんど日経平均先物で建てており、日経平均が相対強かった(今月+2.2%)ためマイナスが大きくなっています。

6.は源泉徴収でさっ引かれたぶんはこれまで適当に混ぜていたけど、今月は金額が大きめだし分けてみました。このあたりどうまとめるのが適切なんだろう。1.~3.の正味のパフォーマンスを見るという意味では分けた方がよいのかな。

日本株マーケット

銀行と保険が2桁マイナスでワースト、証券とその他金融も銀行危機の影響で売られました。不動産もそのあおりかな。このあたりのセクタを持っていなかったのは今月のパフォーマンスが良かった理由の1つでしょうね。海運は配当落ちの影響が大きそう。

上位はあまり傾向が見えませんが、トップの電気機器は半導体株が買われた影響でしょうか(SOX指数は今月+9.2%)。他には医薬品や食料品などディフェンシブなセクタが強めだったみたい。

低PBRや低自己資本比率がワーストなのは銀行や証券が売られたからで、高配当利回りが下位にいるのは配当落ちの影響なのかな。アメリカ市場がグロース優位の1ヶ月で(ダウ+1.9%に対してナスダック+6.7%)、そのわりに日本のマザーズ指数はTOPIXに負けていて乖離がありますが、ファクターを見るとグロースっぽいものが上位に並んでいて、感覚的にもこちらのほうが今月の相場をよく表している気がします。

[今週のトレード] 2023/3/31

今週の資産推移は+2.1%(+794万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+2.5%、マザーズ指数が-0.7%と指数に対してまちまちでした。

年度末のIPOラッシュが終了。今月のIPOは買いたいと思えるものが多く、その中で3つポートフォリオに入れました。最後のほうは資金が分散して値動きが悪くなっていたし、もう少し分散した日程になれば良いのですが。

今週はIPOのモンスターラボとココルポートを買って、上方修正を期待して持っていた(結局出なかった)パレモと優待のイベントドリブンっぽく持っていたCRG&ブロードマインド手じまい。あとは株主還元枠として総還元性向40%を発表した西日本FHを買って、代わりにコスモエネルギーHDを手じまいIPO株をほいほい買っているせいでポジションサイズが重たくなってきました。

モンスターラボ
  • 東京のスタートアップ界隈でたびたび名前を聞く会社で、上流のデザインコンサルから実装や運用まで一貫してやれる、上場企業でいうとシンプレクスやフューチャーに近いキャラクタの会社。直接の知り合いはいないが優秀な人を集めている会社という認識で、vorkersを見ても良い印象を受けた
  • 社長のインタビューで「ここ3〜5年は(年間ベースで)売上高成長率35〜40%を達成したい」との発言があり、割り引いて年30%成長としてもFY25に売上300億、営業利益30億、純利益20億でそのときPER30で評価されて時価総額600億くらいのイメージは持てる
  • 最近は成長性高いITコンサル会社は機関投資家に好まれており、彼らのユニバースに入る企業である
  • グローバルなIT投資の動向に影響される会社であり、海外部門がちゃんと収益化できるかもよくわからず、業績の不確実性は高いとおもう
  • ロックアップ解除ライン(1080円)に近く需給は悪い
ココルポート
  • 障害福祉サービスの会社は高めのバリュエーションが許容されることが多い
  • 店舗型のビジネスモデルで拠点数がKPIとなるが、FY22/6の77拠点に対してFY25/6に129拠点まで増やす計画であり、同業他社と比べても成長ペースが速い
  • 成長ペースが落ちないかぎりはGARP投資っぽく保有できそうな会社で、同業他社(ウェルビーがもっとも近いとおもう)を見ると販管費が売上ほど増えず利益率が高まっていく傾向があり、似たような業績の推移になることが期待できる
西日本FH
  • 3/30発表の中計で総還元性向を40%に引き上げ。いくらかは自社株買いに回すだろうからすべてが配当にはならないが、来期の増配は期待できる
  • 銀行株を1つくらい持っておくのはポートフォリオの分散に寄与しそう。そのうちYCCも撤廃されるだろうし……

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 383,827,504円
  • 前日比 +8,644,082円 (+2.30%)
  • 月初比 +26,763,237円 (+7.50%)
  • 年初比 +60,471,427円 (+18.70%)
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信用 (野村)

[今週のトレード] 2023/3/24

今週の資産推移は+3.0%(+1112万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.2%、マザーズ指数が-1.0%と指数に対してアウトパフォームでした。

週末にクレディスイスがヤバいという話が出てきて週明けまでにUBSによる救済が決定、大きなニュースがこの1ヶ月でどんどん出てきてとんでもないスピード感。株式市場は現時点ではいったん落ち着いて、一時28を付けたVIXは21.7まで下がっています。

jp.reuters.com

マーケットの反応を見るとここまでは個別の事象が連続しただけで金融システムの問題とは捉えられていないようですが、地銀から預金が引き上げられて信用収縮が起こると、地銀が貸し出しを供給していた中小企業や不動産に影響が出ることが懸念されます。日本にどれだけ波及するかはわかりませんが、当面は銀行株や不動産株を買いづらくなったと感じます。

今週は修正&増配の開示が出た三井精糖を手じまい(内容は期待外れでした)。IPOのハルメクと、株主還元の強化を発表した未来工業、コスモエネルギーホールディングス、東洋建設を買いました。為替が円高に振れて130円くらいまできており、円高で業績にメリットのある株を買い増ししています。

ハルメク
  • メディアとそれに付いてるロイヤリティの高い高齢者購読層の価値をどう評価するか難しい会社。フェアバリューがどこにあるかよくわからず、初値なら表面的な業績と成長率から安いと思えたが今の時価総額(294億)だとどうなんだろう
  • 雑誌をメルカリで買って読んでみたが、なにが良いのかさっぱりわからなかった。普段から女性誌を読んでいるわけでもなくて比較対象も持たないし、自分には評価できないとおもった
  • 3Q>1Q>2Q>4Qという業績の季節性なので、本決算を通す気合いがあれば2Qの発表までは持ちやすい
  • 社長のインタビューを読むと「コミュニティ事業も利用者数を1桁増やすことを目指す」「3年以内には海外にチャレンジ」といった発言があり、強気な性格で風呂敷を広げるタイプの経営者に見える。このタイプはガイダンスも強気に出しそうに思うが、一回目の本決算でありこれもふたを開けてみないとわからないだろう
  • 同業他社と比べても粗利率が高く、現在の購読者数の伸びが続くなら相応に業績も成長しそうである。ただ購読者数が今後も伸びるのか自分には判断つかず、外部から知る方法があれば良いのだけど。さしあたって短期的なモメンタムが続くかぎりは保有しようと思う
未来工業、コスモエネルギーホールディングス、東洋建設
  • 最近の風潮を見ると株主還元の強化を発表した企業はその後時間をかけて買われることが多く、PBR1.0と絡めて最近注目されているテーマでもあり、とりあえず全部買っておくかと思った
  • コスモ、東洋建設はアクティビストの入っている株でごたごたしており、とくに村上系は株価が上がるとザラ場で売ってくるケースがあり、反応が悪いようならさっさと手じまいたい
  • これ系の開示を先回りできたら儲かりそうなんだけどなあ

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 376,956,765円
  • 前日比 +5,922,092円 (+1.60%)
  • 月初比 +18,823,079円 (+5.27%)
  • 年初比 +52,531,269円 (+16.25%)
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信用 (野村)

[今週のトレード] 2023/3/17

今週の資産推移は-1.2%(-459万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-3.6%、マザーズ指数が+0.1%と指数に対してまちまちでした。

SVBは週明けには預金者の保護が発表され、水曜あたりにクレディスイスに飛び火しましたがそちらも中央銀行が迅速に流動性を供給し、銀行の取り付け騒ぎはいったんは落ち着いたようです。しかし本当に動きが早くてめまぐるしく状況が変わります。SVBは買い手があらわれず一回目の入札が不調におわり、他にもヤバい銀行が後から出てくるかもしれず、しばらくはヘッドラインに振り回される状況が続きそう。

www.nikkei.com

今週はハイグロース株が買われマザーズ指数が相対優位でしたが、どうもヘッジファンドレバレッジ縮小でショートの手じまいがあったようで、この傾向が来週以降も続くかは疑わしいように思えます。あっさりバリュー優位の相場に逆戻りするかもしれないし、予断を持たずニュートラルに見ておきたい。株式市場はリバウンドしてるけどこれも怪しいし、ボラティリティが高まっているぶんリスク量を落とすべきなのでしょう。

www.bloomberg.co.jp

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今週はフロンティアインターナショナルを手じまい。ちょうど自社株買いが終わるタイミングだったのと、子会社サイト(フロンティアダイレクト)に掲載されている派遣の求人情報の件数が減少しているのが気になって、3Q決算を回避しました。ここはIRに消極的で状況がよくわからない会社なんですよね……。(1)売上がFY21/4と比べても落ちていること、(2)フロンティアダイレクトに携帯案件の求人情報がなくなっていることの2点から、凸版印刷からの大口案件を切られた可能性があると見ています。

EDPの決算を食らったのに続いてtripla, INTLOOPと続けざまに食らってしまい、連続で決算ミスりすぎでしょと思うし、個人の期待が入った決算は厳しく見積もらないとダメだなと再認識してます。INTLOOPはどう見てもS安を付けるような決算じゃなかったし、これは地合のせいだろうと思って、決算翌日に買い増ししてます。最近は決算発表後の需給が極端に出るので、ミスプライスを拾える機会も増えていると思っています。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 364,764,032円
  • 前日比 +17,013,311円 (+4.89%)
  • 月初比 +7,699,765円 (+2.16%)
  • 年初比 +41,407,955円 (+12.81%)
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信用 (クリック)

信用 (野村)

[今週のトレード] 2023/3/10

今週の資産推移は+0.1%(+23万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.6%、マザーズ指数が+0.5%と指数に対してアンダーパフォームでした。

日銀会合は現状維持で通過。YCC修正をいくらか織り込んでいたようで銀行や保険が売られました。木曜夜にSVBというシリコンバレーの銀行の損失が明らかになって翌日は世界的な株安に。投資先の不動産担保ローンが痛んでおり、シリコンバレーの景況感が悪いこともあって取り付け騒ぎになるかもという状況で、SVBだけの問題で済むなら良いけれど他の金融機関に波及するとマズそう。突然降ってわいた話のようなので不安感があります。金曜日は日本の小型新興株も厳しい崩れ方となりました。

www.nikkei.com

今週はアドテックプラズマを手じまい東海東京のレポートで生産状況が悪いとあり(部材不足のためらしい)、上期は会社予想を下振れする可能性が高く、2Q決算をまたぐのは止めようと考えました。あとは今月に入っても決算への反応がぬるいので決算ギャンブルのポジションを雑に取っています。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 369,354,968円
  • 前日比 -5,172,386円 (-1.38%)
  • 月初比 +12,290,701円 (+3.44%)
  • 年初比 +45,998,891円 (+14.23%)
現物 (クリック)

信用 (クリック)

信用 (野村)