駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2019/12/20 資産8000万、驚異のIPOバブル

今週の資産推移は+13.7%(+1049万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.4%、マザーズ指数が-1.5%と指数に対してアウトパフォームでした。

特に大きなニュースもなくマーケット全体としては小動き、小型新興はIPOが活況で火柱があちこちでぶち上がるという1週間でした。マザーズ指数は週間でマイナスになっていますが、サンバイオが悪材料を出して-39.8%、バイオセクタも全体的に下げたことが大きく、実態として小型新興は堅調であったと思います。マザーズ指数にはIPO直後の銘柄が加味されないため、いまはマザーズ全体の時価総額を見た方がよいのかもしれません。データを探してみましたがJPXが公開しているものは月次で、それより短い頻度で更新しているものは見つからず、自分で計算して出さないとダメなのかも。

今月のIPOはとても強い相場になっています。全体的に公募価格が高く、すでに相当先の成長を織り込んでいるように思えるのに、規模が大きくても上で寄るし、そこから簡単にストップ高を付けます。最大規模のfreeeは公募価格2000円に対して2500円の初値を付け、たった4日で3220円まで上げて時価総額1502億円となりました。JTOWERは2連続ストップ高で735億円、マクアケは時価総額488億円です。

IPO銘柄の値動きというと時価総額や吸収金額によってボラティリティが変わるものだと思いますが、今月のIPO時価総額に関わらず同じような動きをしている印象があります。freeeが海外で売り出しをしたり、メドレーにポーラーキャピタル(イギリスの機関投資家)が大量保有報告書を出したりしており、海外の機関投資家が彼らの資金量で動かしているのかも。日本のIPOセカンダリ大量保有報告書を出すのは少し前まではレオスなど国内の機関投資家が主でしたが、最近は海外の機関投資家が入ってくるのを見る頻度が増えたように思います。

自分はというとあまりバブルに乗れておらず、freee、JTOWER、マクアケと盛り上がった銘柄をすべて取り逃しています。自分は時価総額を意識しながら割高・割安を考えて売り買いするのですが、IPOセカンダリはそれだと勝てないというのをつくづく認識しました。JTOWERとマクアケはまったく触れず、freeeは初値で買ったところまではよかったけれど、高すぎるという気持ちが強くて5分くらいしか保有できず同値撤退となりました。スイッチ切り替えないとダメなんですよね。難しい。

そして今週はやたらと資産が増えました。なぜこんなに増えたのかまとめてみると、下表の7銘柄で+723万、残りの銘柄と先物ヘッジ売りで+300万ちょい。どちらかというとポートフォリオに好調な銘柄が多く、IPO銘柄の寄与は+200万程度でした。(今週の損益には含み益の変化を含みます)

銘柄コード 銘柄名 期間 IPO 今週の損益
7050 フロンティアインターナショナル 中長期 +150万
3775 ガイアックス 中長期 +124万
4487 スペースマーケット スイング +109万
3449 テクノフレックス スイング +107万
5903 シンポ 中長期 +89万
7827 オービス スイング +86万
3917 アイリッジ 中長期 +68万

今年は中盤苦戦しましたが、上出来のパフォーマンスで終われそうでありがたいことです。あと1週間ですね。

今週の取引

3449 テクノフレックス (+1,074,354)
7682 浜木綿 (-123,361)

買い玉を手仕舞い

テクノフレックスは先週買ったIPO銘柄。1.5倍ロックアップのVCが10%程度保有しており、その手前で売りました。浜木綿は1Qの決算が平凡な内容で優待発表もなく、出来高も細っており、ポジションサイズの調整も兼ねて手仕舞い

3676 デジタルハーツ (-)
4480 メドレー (-)
4487 スペースマーケット (-)

新規に買い玉を立てて持ち越し。

デジタルハーツは2Q決算発表後にいちど手じまったものを買い直しました。2Qまでの進捗率が経常利益で28%と悪いのですが、期初に発表した資料でも2Qまでは増収減益としており、とりあえずは期初の計画に沿って推移していること、肝心のエンタープライズセグメントが2Qで黒字化したことからまだ保有できると考えました。

M&Aで業務システムのテスト受託を伸ばしていくという戦略は正しいと思っていて、SHIFTや他の競合も同じことやっているわけだし、テストフェーズを丸ごとアウトソースする流れがIT業界で今後も続くのであれば、おのずと業績はついてくるはず・・。ここ数年ずっとダメだった会社なので信じ切れていない部分もありますが。キャプチャは1枚目が期初の、2枚目が2Qの決算説明資料から。

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メドレーは12月のIPO銘柄。医療分野でWebサービスSaaSを提供する会社で、求人サイトや電子カルテなどを手がけています。取締役にグリーやはてなの出身者がおり、ネット企業のカルチャーでシステム開発をしてる、エンジニア色の強いカルチャーの会社という認識。toBのシステムをネット企業のカルチャーで作る会社はそれ自体で優位性があると思っていて、そこで1つ好感を持てるのと、

「ジョブメドレー」という求人サイトがキャッシュカウになっていて、今期このセグメントで16億ほどの利益をあげており(全社部門のコストを引くとかなり落ちるけど)、求人サイトで稼いで新規事業に投資するという流れができていること、需給の悪さから株価が公募価格を割って推移しており、(今後の成長をどれだけ加味するかによりますが)決して割高な株価でないと考えることから買いました。長めのタイムスパンで保有したいです。

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スペースマーケットも12月のIPO銘柄。パーティや撮影向けに、見栄えの良い空間を1時間単位で貸すというWebサービスの運営会社。投資家が大好きなプラットフォームビジネスで、KPIも伸びており、Airbnbというメジャーな類似サービスもあって誰にでもわかりやすい事業内容というキラキラした会社です。ここはちょっとくらい高くても買おうと思い、上場初日に買いましたが、やっぱり時価総額180億は高すぎるようにおもうのでスイングで手放す気持ちが強いです。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 86,811,048円
  • 前日比 +2,798,298円 (+3.33%)
  • 月初比 +11,091,838円 (+14.65%)
  • 年初比 +38,143,416円 (+78.38%)
現物

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信用

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先物

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