駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

2019年の振り返り (2) 勝った銘柄

勝った銘柄トップ10

続いて今年勝った銘柄のトップ10です。

銘柄コード 銘柄名 損益
7050 フロンティアインターナショナル +5,809,092
5903 シンポ +4,054,373
3917 アイリッジ +3,625,843
3710 ジョルダン +3,601,994
3775 ガイアックス +3,004,139
4293 セプテーニHLDGS +2,871,764
6757 OSGコーポレーション +2,813,906
4487 スペースマーケット +2,137,396
6864 エヌエフ回路設計 +1,812,484
3688 CARTA HOLDINGS +1,640,713

去年の振り返り記事では実現損益だけで集計していましたが、今年から含み損益も加味しています。売り買いのポイントを示したいと思いながら自分で作るのが手間でやれていませんでしたが、今年はMyTradeのキャプチャを貼ってみます。

各銘柄の寸評

フロンティアインターナショナル

f:id:bone-eater:20200102040358p:plain:w400

フロンティアインターナショナルはIPO直後にスイングで触ったのと、今年中盤に2200円あたりをうろうろしていた頃に2800株まで買って、その後の値上がりを取れました。400株だけ売って残りは保有中。1Q決算の数字は悪かったのですが季節性によるもので、決算説明資料に記載された受注残などの数字は好調であり、人材採用のペースもあり安心して保有できた銘柄。オリンピック関連の仕事も請けており、同業種のセレスポが上げていくのを横目にそのうち順番が来るだろうと思っていました。

シンポ

f:id:bone-eater:20200102040453p:plain:w400

シンポは焼肉ライクが出てきたときにここの無煙ロースターを使っているのを知り、有価証券報告書とか読んでこんな良い会社があったんだと思って1月から買い始めました。6000株くらいまで買って、少し減らして足下では3500株。消耗品などストック型の収益源があって業績も安定しており、財務もよく、1月あたりでは指標的にもまだ割安で、これも安心して保有できました。2000円を越えて割安さはなくなりつつあり、焼肉ライクが300店舗いけるとしても業績がそんな劇的に変わるわけじゃなくて、もう一段上げたら手じまいを考えると思います。

アイリッジ

f:id:bone-eater:20200102040545p:plain:w400

アイリッジは上場後のO2Oだけやっていた時期はさほど興味もなかったのですが、デジタルガレージの資本が入って、経緯はよくわからないですがデジタルガレージ子会社を合併して業容が変わりつつあって面白い会社とおもいます。O2Oサービスのリニューアル(FANSHIP)が正しいことやってるとおもうこと、前期の業績が悪くそこからの回復が見込めること、フィノバレーがさるぼぼコインなど地域仮想通貨で良いポジションにいることから買って、でも新興の小型銘柄らしく値動きが激しいので頻繁に売り買いして、結果的には大きめの利益になりました。ただここの事業の進捗にはどちらかというと疑義があって、ポジションサイズは抑えめにしています。

ジョルダン

f:id:bone-eater:20200102040819p:plain:w400

ジョルダンは最初の材料(Masabiとの業務提携)が出たときに触って、その後も買ったり売ったりしていた銘柄です。交通データのリアルタイム処理にノウハウがあってMaaSに必要なピースの1つを持っている会社という認識ですが、それ以外のシステム開発力はお粗末(ジョルダンのWebサイトはかなりひどいとおもう)だし、おかしな子会社がたくさんあるしで悩ましい会社。だいぶ手垢がついて材料が出たときの反応も悪くなってきました。足下ではぜんぶ手じまって無保有で、また買い直すかというと買わない気がします。

ガイアックス

ガイアックスは投資先のポートフォリオがよく、特にTRUSTDOCKとタイミーは期待できると見ています。ここ2ヶ月で上がってしまいましたが、薄い板でちまちま買っていた頃は時価総額が26億しかなく、TRUSTDOCKとタイミーの持ち分だけで26億は優に超える価値があるに違いない(ただし持ち分の割合が開示されておらず明確な裏付けはない)と思って買ってました。TRUSTDOCKかタイミーのEXITのタイミングで手じまいたい。本業(?)のWebマーケティング事業には1ミリも期待していないです。

セプテーニ

f:id:bone-eater:20200102040612p:plain:w400

セプテーニは2018年末に150円くらいまで下げたところでいくら何でも安いと思って25000株まで買って、300円を超えたあたりから減らしていって6000株だけ残してます。ここはとにかくよくわからない値動きで特に決算後は決算の内容を無視したピーキーな動きをしますし、急に業績が変わるような会社ではないのにボラティリティが高いです。でもオプトとかもそんな感じだしセクタの特徴なのかも。電通の資本が入ってシナジーが出てくるかと思ったらあまり出ているように見えず、サイズが小さく恩株になっているからポートフォリオに残している感じです。

OSGコーポレーション

f:id:bone-eater:20200102040645p:plain:w400

OSGコーポレーションは2Qの決算短信フランチャイズセグメントの数字がアホみたいに伸びてるので買って、その後の値上がりを綺麗に取れました。強いて言うと3Qの決算直前まで引っ張ればなおよかった。ここはもう買わないでしょう。

スペースマーケット

f:id:bone-eater:20200102040850p:plain:w400

スペースマーケットはIPO直後のスイングトレード。面白い会社ですがいまの時価総額では長期保有はちょっと、という感じ。

エヌエフ回路設計

f:id:bone-eater:20200102040914p:plain:w400

エヌエフ回路設計は家庭用蓄電池事業の伸びに期待して保有してて、量子コンピュータ関連銘柄として出来高が膨れて買われたときに2500円くらいで売って、今の株価は3210円。結果的には持ち続けていれば良かった。ぼくはイナゴのお金が入ったと思ったらそこで売ることが多いですが、これも善し悪しで、たしかに正解のこともあるけれど、中長期で保有している銘柄を短期的な需給の歪みを理由に売るのはやっぱり正しいことではないのではというふうに最近では思っています。

CARTA

f:id:bone-eater:20200102040935p:plain:w400

CARTAは今年あまり印象に無いのですが、年初から保有していて、年初が安かったこともあってか大きめのプラスになりました。年初に5000株保有していたのを、3Qの決算後に上げたところで手じまって、残り2000株。前身のVOYAGE時代からよいエンジニアを集めていて優秀な会社だと認識していて、それは今も変わっていないけれど、アドテクの比重が大きい会社で今後Cookieを規制する流れがある中でビジネスの継続性がやや懸念されるところです。ぼくのポートフォリオでいうとフリークアウトもそうですね。小さめのポジションサイズで当分は保有すると思います。

まとめ

2019年はフロンティアインターナショナル、シンポ、ガイアックス、エヌエフ回路あたりが自分にとって理想的なパターンでした。注目されず出来高も落ち着いた時期に買っておいて、しばらく寝かせて、そのうち業績が伸びたりテーマ化したりして株価が上がっていくのを取るという形ですね。こういうのをいくつ取れるかで年間のパフォーマンスが決まってきます。

OSGコーポ、ジョルダンあたりは適時開示を読むことで気付きがあってポジションを取れて、利益に繋がりました。2019年は本業が忙しくて適時開示をあまり読めなかったですが、2020年はもう少し株に時間を使えるように仕事の量を抑えたいと思っています。

短期のトレードはトップ10だとスペースマーケットだけでした。IPO当日に買って翌日に売るという一泊二日。2019年は短期のトレードでもプラスになりましたが、ほぼ買いから入るので単純に上げ相場のおかげだったという気もします。