駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2020/1/17

今週の資産推移は+3.9%(+371万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.0%、マザーズ指数が-0.6%と指数に対してアウトパフォームでした。

特に大きな出来事もなく、小動きの1週間でした。2月決算企業のプチ決算シーズンが終わって、決算ギャンブルの建玉ポートフォリオから落としたり、よい決算を出したやつを入れたりしていました。

今週は指数を4%くらいアウトパフォームしていますが、UFHD+23.3%、フィードフォース+17.2%、ガイアックス+13.1%、NCS&A+12.0%あたりが寄与しました。ポートフォリオでもっとも下げたのはフロンティアインターナショナルの-9.4%でした。

今週の取引

6094 フリークアウト (-603,754)

買い玉を手仕舞い

GoogleChromeの3rd party cookieサポートを廃止するというニュースが今週ありました。いわゆるアドテクをやっている企業、とくにパブリックDMPには大きな影響があるはずです。フリークアウトは事業に占めるアドテク(DSP)の割合が高く、子会社のインティメート・マージャーはパブリックDMPの専業です。足下の時価総額220億が高いとは思わないけど、大きな不確定要素がある中で保有するほどの銘柄でもなくて、いったん売却しました。

jp.techcrunch.com

少し前に総務省cookie規制をやるというニュースがあって、そのときにも手じまうか考えたんですが、ここは海外事業の割合が大きく、今期は半分以上の売り上げを海外で立てる計画で、国内の規制を理由に売ることはないだろうと考えました。しかしChromeの仕様変更となると海外事業への影響も出てくると思います。

ネット広告は市場全体としては成長し続けてきましたが、その内訳は変わり続けてきました。最初期はバナー広告みたいな純広告から始まって、リスティング広告が出てきて、ここ10年くらいRTBによるターゲティング広告が伸びてきました。またここで一つ変化が起きるのかも。ポートフォリオだと他にセプテーニとCARTA、あとはフィードフォースがネット広告の会社ですが、この3つはアドテクの割合がそこまで大きいわけではなく、保有を続けるつもりです。CARTAはVOYAGE時代はほぼアドテクでしたがCCIと合併して業容が変わりました。

4295 フェイス (-1,565,175)

買い玉を手仕舞い

1/10の開示によると自社株買いの枠を3.9億まで使っており、残りの1億は今月中に使い切りそうということで手じまい。自社株買いをスタートしてからはハイペース(時価総額約100億&浮動株13.9%に対して、11月は1.5億、12月は1.2億)で買っていましたが、機関投資家がそれ以上の株数をぶつけて売っていたので、株価への寄与は結果としてはなかったです。自社株買いを手がかりにしたポジション難しい……。損益の金額は去年からの通算です(フリークアウトも)。

4931 新日本製薬 (-)

新規に買い玉を建てて持ち越し。

40代以上の中高年女性を主な顧客とし、基礎化粧品を通信販売で売る会社。製造は100%外部委託、コールセンターもアウトソースしており自社でやってるのはおそらく企画とマーケティング、あとはバックオフィス業務くらい。2019年6月の上場から監視リストに入れていて、ほどほどに調整して1Q決算を間近にしたタイミングでようやく買いました。

成長ストーリーは化粧品市場の拡大によるオーガニックな成長と、あとは海外展開でしょうか。海外の売上は1.8%と小さいですが、年ごとにざっくり2億→4億→6億と伸びてはいます。『パーフェクトワン』が主力商品で、@cosmeamazonのレビューをざっと見ましたが商品の善し悪しについては正直よくわからず。

netshop.impress.co.jp

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有価証券報告書を見るかぎりでは、ここはおそらく1Qと3Q偏重なんですね(あまり強い根拠ではない)。比較的高単価で日持ちの利く商品なので時期的に消費増税の影響が懸念されますが、定期購入(年6回程度)を提供しており、定期購入だと10%オフとかになるし、直近四半期の売上が上振れしていることもないので、消費増税で需要を先食いした影響もそこまでじゃない(ただし定期購入の割合が開示されておらずこれも推測混じり)と思われます。なので1Q決算は高めの進捗率が出てくると思っていて、半分くらい決算ギャンブルを兼ねて買っています。

化粧品はバリュエーションの高いセクタで、資生堂はPER38.9、コーセーはPER26.9、ポーラ・オルビスはPER31.9です。ここと同じく通販主体のファンケルもPER36.8あります。あとは化粧品セクタの中でここに近いのが『ドクターシーラボ』のシーズホールディングスだと思うんですが、シーズホールディングスは2018年にJ&Jに2300億で買収されました。シーズホールディングスの買収時点(FY2018)の数字が売上509億、経常88億で、新日本製薬のFY2019が売上336億、経常28億です。他社ほど評価されない理由もいくつか思いつきますがそれらをさっ引いても足下の時価総額305億、PER15.2は安いように思われます。

www.bloomberg.co.jp

3791 IGポート (-)

新規に買い玉を建てて持ち越し。

ここは去年10月発表の1Q決算がよかったのですが、四半期単位だと数字がブレる会社なのであまり深く調べず決算短信をざっと見たくらいでスルーしていて、そうしたら2Q決算も引き続きよかったのでちゃんと資料を見て、買えそうだと思って買いました。

版権セグメントは期初の見込みでは3億ほどの減収で売上11.4億。それが2Q時点で売上6.9億(前期比-3.5%)と推移しています。ヴィンランドサガが好調なのではないかと思いますが内訳は開示されておらず詳細はわからず。2Qの数字を見る限りは会社予想よりも順調に推移しているのではと思われます。

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また、版権セグメントは前期比で1.9億ほどの営業増益となっていますが、これは減価償却費の負担が1.7億減ったのが寄与しています。このへんの会計処理よくわかってないですが製作コスト(?)を資産計上して減価償却していくんですね。B/Sの「コンテンツ資産」がそれでしょうか。

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映像制作セグメントは期初の見込みでは通期で0.7億の営業利益で、2Q時点ですでに1.7億の営業利益をあげており通期の予想を超過する形になっています。これが合理化などの効果があって予想を上振れしているのか、下期に採算の悪い案件が控えているのかがわからず。

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ジーベックという制作子会社を2019年に売却しており、おそらく赤字会社だったのと、「事業譲渡により発生する退職金、一部技術部門の移転費用、関連する映像制作スケジュールの変更」が2019年に計上されたと思われるので前期比の利益の改善にはその影響があるとは思います。

作品ごとの収支って見る人が見たらわかったりするんでしょうか。3Q決算発表まで間があるのでもうちょっと調べてみたいのと、3Q決算に期待が乗るようならちょっと手じまい考えるかもしれませんが少なくともそこまでは保有するつもり。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 98,981,422円
  • 前日比 +1,121,873円 (+1.15%)
  • 月初比 +9,444,232円 (+10.55%)
  • 年初比 +9,444,232円 (+10.55%)
現物

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信用

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先物

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