今週の資産推移は+5.1% (+458万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+5.0%、マザーズ指数が+1.4%と指数に対してアウトパフォームでした。
決算シーズンが終わりました。まだ全てのポジションを閉じたわけではありませんが、忘れないうちに結果をまとめつつ所感を書き残しておきます。
今回の決算シーズンでは39のポジション(買い37, 空売り2)を取って23勝15敗1未確定、損益の合計は+396万円(確定分のみ)となりました。今回は幅を広げようとして空売りを2つだけやってみました。結果は1勝1敗で+2万とトントンくらい。売り目線でスクリーニングするのは負担が増えるのでやらないつもりですが、アイディアを思いついたベースで空売りするのは次以降もやってみたい。
損益プラスの上位はワールドHD(+71万)、プロパティDB(+69万)、夢真HD(+65万)。マイナスの上位は山一電機(-53万)、TDSE(-32万)、アイドマMC(-17万)でした。
ワールドHDと夢真HDは、派遣会社がコロナで大してダメージを受けていないことが一部の派遣会社が出している月次データや先行して決算発表した同業他社の業績から推測できて、そのわりにコロナショックで大きく売られているため、ギャップがあると思って取ったポジションです。人材派遣セクタの会社は全体的に決算の反応が強くて、ウィルグループは翌日S高になりました。絞り込まないでセクタ全体で買いポジションを取るのがベストでした。
プロパティDBは月額課金でストック型の収益があり、業績の見積もりがしやすく、前期1Qも弱めだったので取ったポジション。決算の数字も良く、NRIとの業務提携を一緒に出してくれて翌日S高となりました。
山一電機は決算の内容は良くて決算発表翌日の株価も+6.2%となったものの、一ヶ月前くらいから買いポジションを作っており、買ってから決算発表までの間に下げたため、結果的にマイナスとなりました。比較的自信があったため大きめの枚数にしていたのも足を引っ張りました。
TDSEは受注残と前期1Qの弱さから買ったらダメ決算が出てきたパターン。アイドマMCはコロナデメリットの優良企業で、1Q決算でそこまで悪くない数字が出てきて出尽くしで買われるイメージ（ここは販促会社なのですが外注比率が高く、発注量の減少に耐性がある）だったのですがそうならなかった。
全体的には、（当たり前のようですが）具体的で強い根拠をもとに取ったポジションのほうが結果が良かったです。曖昧な根拠のポジション、特に受注残の数字をたよりにして取ったポジションは期待を裏切られることが多かった。コロナの影響で海外の工場が止まったりして、受注残の数字が素直に1Qの売上に化けないケースがありました。
最後に今回の決算シーズンを通しての所感です。
好業績が誰でも推測できる銘柄の期待上げが顕著でした。特にスーパーやドラッグストアなど、強い月次を出している銘柄が決算前の1週間で2~3割も上げるケースがよく見られました。決算前は揃ってあげるものの決算後の値動きはまちまちで、期待上げだけ取りに行くのがよかったようです。低時価総額で買うのをためらうような薄い板の銘柄でも、決算直前にはちゃんと期待で上がっていました
個人が好む銘柄でコロナメリットと看做されている新興銘柄もやはり期待上げが強く入る傾向がありました。ECや電子書籍など。これも期待上げだけ取るポジションを薄く広く取るのが今から振り返るとよかったです
今回はコロナ影響もありセクタごとに業績の明暗がわかれる傾向で、先行する同業他社の決算内容から類推してポジションを取るのがよくワークしていた印象がありました。自動車部品は全滅、電子書籍はぜんぶ好決算、など。最近は経産省のWebサイトでPOSデータが公開されたりしてますし、決算よりも早い情報を利用できるとなおよかったんでしょうね
前述の通り受注残からポジションを取るのはあまりワークしていなかったように思われます
決算短信1ページ目の見た目で反応する傾向が強かったように思われ（特にPTSはほんとうにそんな感じ）、前期決算の強弱からポジションを取るのはそこそこワークしていた気がします。事前に上方修正された数字がそのまま出てきたという決算でも、見た目がよければPTSで2~3%上げているのがよく見られました
自分の肌感覚ですが決算ギャンブルの参加者がいつもより多かったように感じました。アメリカ株でもRobinhooderが主力IT銘柄の決算ギャンブルで大量のポジションを取っていたようで、日本でも同じことが起きていたのでは
今週の取引
3663 アートスパーク (-)
新規に買い玉を立てて持ち越し。
2Q決算発表前に5500株まで買って決算をまたいで、良い内容だったのでそのまま保有することにしました。クリエイターサポート事業が順調に成長しているのを見て、前々から買いたいリストに入れていた銘柄です。コロナで家庭用ミシンやDIY用品が売れているところから「CLIP STUDIOも売れているのでは？」と類推して、ここが買いタイミングだと思いました。CLIP STUDIO PAINTがパソコンやペンタブレットにバンドルされているのでその追い風も期待できました。
2Q決算のクリエイターサポート事業はQonQで売上+23%というすばらしい内容でした。このセグメントの売上はほぼペイントソフトでできていると思われ、自社開発ソフトウェアのライセンスを売るビジネスで限界利益率が高く、売上の伸びがそのまま利益に反映される筋の良い事業です。開示がしょっぱくてあまり詳しいことがわからず、特に重要な月額課金と一括払いの割合が不明なのですが、もし一括払いから月額課金への移行が進みつつこの売上の伸びを達成しているのであれば見た目以上に実態が良いといえるのでそうあってほしいです。いちおう開示資料には「サブスクリプション版が好調」とは書いてありますが定量的な数字がわからない。パソコンやペンタブレットにバンドルされているのは一括払いのライセンスなので、おそらくまだ一括払いの割合がかなり高いのではと思っています。
UI/UX事業はダメだったんですが、このセグメントは四半期ごとの業績のブレが大きく、今後大きな案件が計上される淡い期待はあります。開示資料には大型案件があるという記述はあって、シェアードリサーチのレポートにもそれっぽい言及があるんですが、FY2021なのでこの案件が寄与するとしても来年以降の話となります。具体的な金額など詳細も不明です。このセグメントは自動車業界向けにソフトウェアを提供しており、自分には馴染みのない世界でYoutubeで公開されているデモ動画を見てもぴんとこないし、ここのソフトにどういう強みがあるのかもさっぱりです。
あとは2019年に買収したCandera GmbHののれんを積極的に償却しており（5年間の均等償却）、年4億強の償却負担がありますが、償却を終えればそのぶん利益の押し下げがなくなり見栄えが良くなります。だいぶ先の話ではありますが。
当面はクリエイターサポート事業の成長が維持される限りは保有して、もし株価がオーバーシュートすることがあれば部分的に売っていくつもりです。
7030 スプリックス (-)
新規に買い玉を立てて持ち越し。
学習塾「森塾」等を運営する会社。コロナデメリットと看做されて売られているセクタのうち、学習塾、スポーツジム、冠婚葬祭あたりはコロナ収束後に業績が元に戻ると思っており、そろそろコロナ収束後を見据えたポジションを取ってみようと思って買いました。学習塾セクタの主要銘柄を見ると、明光ネットが年初来-25.5%、リソー教育が-18.7%、東京個別が-24.9%と指数に大きく劣後しています。スプリックスも-26.7%です。各社の決算を見ると実際に足下の業績はダメージを受けていますが、今後業績が回復すれば今の株価水準はやがて訂正されると期待できます。
スプリックスを買った理由は競合に比べて利益率や売上成長率が高いこと。森塾や自立学習REDのFC展開に積極的であり、教室が関東地方、特に首都圏に片寄っており今後他地域に進出する余地があります。「教育ITコンテンツ事業部」というのがあって旺文社と共同でeフォレスタというAI学習教材を作ったり、サイバーエージェントと共同で子ども向けのプログラミング教室を運営したりしており、教育ICTに力を入れている企業でもあります。
ポートフォリオ
サマリー
- 評価額合計 93,572,821円
- 前日比 +1,184,824円 (+1.28%)
- 月初比 +7,201,468円 (+8.34%)
- 年初比 +4,035,631円 (+4.51%)
現物
信用
先物
