駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2020/10/23 マザーズが9%下げて4%リバる

今週の資産推移は-0.6%(-72万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.5%、マザーズ指数が-4.9%と指数に対してまちまちでした。

木、金の2日間でマザーズが崩れて、1日半で9%下げて半日で4%リバるという激しい値動きになりました。この2日間は売買代金も大きめで、直近の週で外国人投資家がマザーズを売り越しており、個人の信用買い残もコロナショックのボトムから8000億も増加中(17,540億→25,565億)と、どうもよろしくない状況に思えます。マザーズ指数が墜落していくのを見ながらユーザベースとSTIフードを半分に減らして、他にアートスパーク、日本電子材料、BuySellを売ろうか迷いつつそのままにしました。

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こういうのを警戒してポートフォリオからキラキラしたのを減らしておいたつもりでもそれなりに喰らうよな、というのと、この2日で日経平均は-0.5%しか下げずあらためて自分のポートフォリオ日経平均先物でヘッジする有効性とは? というのが自分の所感でした。マザーズの貸借銘柄(HENNGEやChatworkあたり)は今回の急落で素直に下げていたし、外国人投資家がマザーズ売りに転じるならもうマザーズ大型株のショートでヘッジしてもよいような気がします。

今週の取引

7086 きずなホールディングス (-)

新規に買いました。アフターコロナで買いたい銘柄のリストに入れていた銘柄です。10/15の1Q決算発表後に売られて足下では決算発表時から19%下げており、決算の内容はそこまで悪くないしここで買おうと思いました。買った理由は低単価の葬儀(家族葬)に特化していること、経営者に成長意欲があり今後もオーガニックな成長が期待できること、コロナの影響で足下の業績が落ち込んでいるがコロナ収束後には成長軌道に戻ると考えることです。

ここの売上はざっくり「葬儀件数 x 単価」の式に分解できますが、1Qは前年同期比で葬儀件数+14.0%に対して単価が-19.3%と下落したことで減収減益となりました。単価の減少はコロナの影響で遠方からの参列者が減少し、参列者の数に応じて変動する売上(香典返し、料理、供花など)が計画通りに上がらなかったこと、葬儀のプランがより低価格にシフトしたことが原因です。

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それに対して葬儀件数は計画通りに推移しています。既存店は+8.2%と好調ですし、1Qに新規出店した2店舗が8末のオープンであったため新店の寄与がほぼない数字であり、2Q以降にその分の上積みが期待できます。

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つまり、1Qの業績が悪かったのは単価の下落によるものであり、短期的な(向こう1年くらいのイメージ)業績はコロナで落ち込んだ単価が回復するかどうかに掛かっています。

じゃあ単価これからどうなるの? というと、葬祭業界について自分に特別な知見はなく、アクセスできるデータから後追いで見ていくことになります。葬儀業については特定サービス産業動態統計調査で統計が公開されており、Excelを使って葬儀あたりの単価を出すことができます。これを見ると8月時点ではあまり回復していないんですよね。8月に2万くらい下がってるのはコロナ第二波がきてたからだろうから、やっぱり大衆のコロナに対するお気持ちに連動してる数字なんでしょう。コロナの状況次第ながら目先はいくらかは回復していくように思われますが、コロナ前の水準に戻るかは疑わしい(どちらかというと戻らないと思う)、というくらいに捉えています。

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他には競合他社の、とくに決算期がズレているところの単価動向が参考になると思われますが、短信を読むかぎりでは四半期ごとに単価を数字で出してくれるところがなく、とりあえず以下のような表なら作れました。低単価だからといって影響が軽いというわけではないのが興味深いです。ちなみに燦HDは葬儀件数も足下で減少しており、コロナ下でより単価の低い葬儀業者が選択されていることがうかがえます。

きずなHD 平安レイ ティア 燦HD
前期単価(万円) 96.9 140 99.5 118.9
直近四半期単価(万円) 80.9 非開示 前年同期比14.5%減 前年同期比6.7%減

長期的な業績を考える上でも単価の動向がもっとも重要な指標になります。一般葬から家族葬への移行がすすんでいることからここ数年の葬儀単価は下落傾向で、今後も同じ傾向が続くと考えられるためです。葬儀業界の状況については以下の記事がよくまとまっています。

note.com

葬儀件数については会社の中期経営計画に従って伸ばしていけるのではと考えています。1日1組の貸切ホールという業態からも店舗数が概ね葬儀件数に比例するため、店舗数の伸びを見ていくことになります。1Qの決算説明動画によると、今期15店舗の出店計画については目処が立って、すでに来期の店舗を探しているとのこと。また、中期経営計画にはM&Aを織り込んでおらず、M&Aがあればその分が上積みされる可能性もあります。ここはM&Aへの意欲のある会社で、決算説明動画では社長が「M&Aについては私自身がリーダーシップを持って積極的に取り組んでいく」と述べています。

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以上を踏まえつつまとめると、葬儀の単価に業績が左右される会社であり、コロナで低下した単価がどこまで回復するかは不透明だし、長期的にも単価の低下が続く可能性が高いと思われます。ただし単価の推移が低調だったとしても、葬儀件数の増加は今後数年は継続するため、収益性が落ちたなりに業績を成長ペースに戻すことはできるはずです。そうすれば株価も成長性を加味したバリュエーションが許容されることになるでしょうし、今の時価総額44億は十分安いように思われます。

上場している競合企業の中ではティアが家族葬で売っていることや単価からして非常に近いのですが、ティアのヒストリカルPERを見ると20倍程度に評価されている時期が長く、ここも3年後くらいにそのときの利益水準に対して同じくらいに評価されるとすると今の2倍くらいにならないかなあというくらいに考えています。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 120,762,010円
  • 前日比 -492,936円 (-0.41%)
  • 月初比 -2,146,904円 (-1.75%)
  • 年初比 +31,224,820円 (+34.87%)
現物

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信用

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先物

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