駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

2022年3月の振り返り

パフォーマンス

月の前半はウクライナ情勢とアメリカの金融政策でごたごたやって、後半はそれで売り込まれたところからの巻き戻し。3/14から3/25にかけて日経先物が9連騰した局面は指数主導の上げ方で、こういうときのパフォーマンスは指数に劣後することが多い(下手すると股割きになってマイナスだったりする)ものの、今回は上回ることができました。

3月は前半と後半でガラリと光景が変わりましたが、臨機応変に立ち回ってうまいこと上げだけ取るみたいなことはできず、リスク量も月を通じてほぼ一定で、ポートフォリオもあまり変わらずに終わりました。ただこれはどちらかというと意識してやっていることで、もし自分がリスク量を柔軟に動かすタイプだったら、2/24にロシアが全面侵攻したときにビビって山ほど売っていただろうし、3/14の時点では小さなポートフォリオになっていただろうし、そこからの急反発でポジションを復元できていたかどうかは怪しいです。今年はトレーダータイプの人が強いけれど、自分にはなかなか真似できないよなと思う。

3月の終わりには小型新興株の雰囲気が一気によくなり、信用買い残など需給面でも改善が見られます。それでもコロナショック後のボーナスステージはもう終わったと思うし、去年のようなリスクの取り方(ロング180%、ショート60%、ネット120%くらいが平常運転だった)には戻さずに今くらいのペースでいくつもり。

去年11/17からのドローダウンは年末の出金を調整して-8.4%となりました。もう一息でキャッチアップできそうな数字になってきたぞ……。

ポートフォリオ

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ポートフォリオの一覧表です。決算ギャンブルなどのド短期のポジションは省いています。まず今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと、

  1. 月の途中で買ったもの: +400万 (#2, #10, #12, #17)
  2. 月初から持ってたもの: +1,860万 (1.の4つ以外)
  3. 短期トレード: +540万 (表には含まれていない)
  4. 指数ヘッジ: -500万

1.はIPO初日に買った守谷輸送機と、残り3つは他を売ったのと入れ替えで監視リストの中から買ったポジション。

2.は月初に31,938万あったところ+1,860万で、ポジションサイズに対して+5.8%。いまのポートフォリオには新興株のキラキラしたやつが少なく、マザーズ指数について行かない感じになっています。フロンティアインターナショナルが+1500万も寄与しており、これがなければTOPIXにも劣後していました。

今月の後悔ポイントはABCompanyを決算前に外さなかったこと。月次から進捗率の悪い決算が出てくることは推測できたので、20000株から12000株まで減らして決算をまたいだ……のですが、上場後1回目の決算で買い残も重く、自分の見積もりから上振れした数字が出てきたとしても決算後に上がるイメージはなかったし、ゼロまで減らして決算後に買い直せばよかった。なお20000株まで戻すつもりだったのですが、1Q単体の数字が自分の見積もりよりさらに悪くてちょっと内容に疑義もあって12000株のままになっています。

3.は月の途中で建てて月末までに手じまったもので、決算ギャンブルで+100万、決算後のモメンタムトレード(三井ハイテック)で+150万。残りは流行りのセクタ(商社、海運、エネルギー)をノリで売り買いして+290万くらいになりましたが、自分に優位性のあるやり方ではなく、たまたま結果的に勝てただけという気がします。

4.は日経平均先物ロールオーバーのタイミングでTOPIXETFに切り替えたことがいくらかマイナス幅を減らすのに寄与しました。

日本株マーケット

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3月のファクター。「高今期経常利益変化率」「高業績予想修正率」が上位におり、たしかに月の後半に直近で強い決算を出した銘柄が買い直されていたと思います。「高配当利回り」が下位におり、他のバリュー系のファクターを見ても、年初からのバリューや高配当株が選好される傾向は一段落でしょうか。この流れが続いてくれるほうがありがたい。

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ウクライナ情勢の影響で引き続き鉱業、卸売業が買われ、コモディティ高騰が逆風になる電気・ガス業や金属製品、食料品が売られた。金利上昇から金融系の業種が強かった。自分のポートフォリオに多いサービス業や情報通信が強かったのは追い風になっていたのかもしれません。

こうやって見ると鉱業の強さが際立っており、INPEXの値動きを見ると原油価格が下がってもそこまで付き合わないし、去年の海運みたいな全員参加のフィーバー状態になるとしたらこのセクタなのかなと思います。和平交渉の進展にともなってコモディティは調整していますが、エネルギーが逼迫する状況はそう簡単には変わらないでしょうし。

所感

  • 3月からプログラマーの仕事がヒマになったので「他の人たちよりもたくさんの時間を株に使えて、毎日ザラ場に張り付いていられること」を収益に繋げられないかと考えています。自分には板読みスキャルピングみたいな短期トレードの適性はないけれど、作業量やインプットを増やすことで芸風を広げられないだろうか。とりま週末にチェックしていた証券会社のレポートを毎日見に行くようにしたのと、これまでほとんどやっていなかった優待クロスを3月は20銘柄くらいやりました。