駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2021/2/26

今週の資産推移は+5.7%(+765万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-3.3%、マザーズ指数が-4.1%と指数に対してアウトパフォームでした。

2月の資産推移は+11.7%(+1491万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+3.1%、マザーズ指数が+0.4%と指数に対してアウトパフォームでした。

金曜日に日経平均が4%下げました。朝起きたらHYGが急落、VXXの出来高急増、ゴールド&BTCも下がってて強力にリスクオフしてて、こりゃやばいかなと思ってアルペン日通システムプレミアアンチを減らして短期のポジションも手じまってポジションサイズを2000万くらい落としました。最近はこういう展開になってもすぐにリバウンドして元のトレンドに復帰してしまうし、全体のポジションサイズから1割減らしたくらいであまり大きく動かしてはないですが、今回はなんか嫌な雰囲気があります。原因としては金利の上昇や中国の引き締め観測が取り沙汰されているようです。

www.nikkei.com

今週は指数を大きくアウトパフォームしています。アフターコロナが買われる流れでフロンティアインターナショナルが今週+15.6%、大日本コンサルタント+12.1%、スペースマーケット+11.5%、キャリアDC+8.5%、シダックス+7.3%と上げてくれました。今週の資産推移への寄与としてはこの5銘柄で+5.2%、先物ヘッジ売りが+1.5%、お気持ち程度でやっている個別株ショートが+0.3%で、残りが全部ひっくるめて-1.3%。

2月はリバーサルの相場で、グロースとシクリカルが売られてバリューとコロナでダメージ受けてるセクタが買われました。今のポートフォリオはそこそこアフターコロナに寄せており、グロースは控えめでシクリカルはほぼゼロという構成で、うまいこと恩恵を受けられた感じです。決算シーズンもありましたが短期ポジションの寄与は今月+2.2%で、おおむねポートフォリオのパフォーマンスで勝てた月でした。

今週の取引

6730 アクセル(-)

新規に買いました。パチンコ業界で旧規則機がこれから大量に撤去されて、その入れ替え需要でパチンコ、パチスロの機械に特需があるという話があって、なにかポジションを取ろうと少し前から思っていて、いくつか比較検討して直近の決算も見てこれにしました。

まずパチンコ業界の状況についてまとめると、今年度は緊急事態宣言によるパチンコホールの営業自粛もあり、パチンコ、パチスロの機械の販売は低迷しています。fieldsのFact Bookからデータを引用すると、今年度3Qまでの販売台数はパチンコ60.4万台、パチスロ26.4万台、合計86.8万台です。今年度全体としては、矢野経済研究所が予測を出しており、それによるとパチンコ75万台、パチスロ35万台で合計110万台とされています。また、アクセルの決算説明資料に記載されている今年度の販売台数予測(おそらく会社が独自に予測したもの)は合計120万台となっています。3Qまでの推移を見ても、今年度は合計110~120万台あたりに落ち着くように思われます。

f:id:bone-eater:20210227134629p:plain

f:id:bone-eater:20210227134743p:plain

これに対して来年度どれだけの機械が売れるというと、あまり信頼性の高いデータソースは見つけられなかったのですが、遊戯日本という業界紙の記事によくて170万台という記載があります。170万台売れても2019年度の水準に戻るに過ぎず、メチャクチャ売れるというわけでもないのですが、少なくとも今年度の販売台数からは回復して、ざっくり4割とかそれくらいかな、プラスになるというイメージでしょうか。

また、旧規則機の撤去台数についてはサミーの決算説明資料に四半期単位での推計値が記載されています。オリンピックの開催可否もまだわからず不確定要素のあるデータかと思いますが、来年度にパチンコ69.7万台、パチスロ60.0万台、合計129.7万台の撤去が予定されています。また、1Q期間の撤去台数がもっとも大きく、パチンコ45.6万台、パチスロ33.8万台、合計79.4万台と、撤去の6割強が1Q期間に行われることがわかります。撤去台数のすべてが新台に置き換わるわけではない(中古遊技機の証紙発給枚数を見ると、最近では半分くらい中古台が設置されている)ため、撤去台数がそのまま販売台数に対応するわけではありませんが、ここから来年度1Qにかけて需要のピークが出てくると考えてよさそうです。

f:id:bone-eater:20210227141638p:plain

それでどの株を買うか考えると、まず思い浮かぶのはパチンコ、パチスロの機械を作っているメーカーです。しかしメーカーは機種がヒットするかどうかで業績が左右され、自分は最近パチスロを打たなくなって客付きや人気の肌感覚が無くなっているし、メーカーは避けようと思いました。それよりはメーカーに部材やサービスを提供している会社のほうが手堅そうです。パチンコ業界は裾野が広く、部材やサービスにも大きな市場があります。以下のキャプチャはアクセルのWebサイトから拾ってきたものです。データが古いため金額としては今はもっと小さくなっているはずですが、相対的な規模感は掴めるかと思います。

f:id:bone-eater:20210227142627p:plain

アクセルはファブレス半導体メーカーで、パチンコ、パチスロ向けのグラフィックスLSIを主力製品としています。グラフィックスLSIというのは、画像処理やサウンド処理、LED制御など、機械の演出に必要となる機能を1チップにまとめた半導体です。最近のパチンコ、パチスロはほとんどの機種に液晶画面が付いていて、チャンスになると手の込んだ演出が流れますが、そのために必要となるものです。

パチンコ、パチスロ向けのグラフィックスLSIはニッチな市場で、アクセル(AGシリーズ)、ヤマハ(GPシリーズ)、東芝でほぼ寡占しています。アクセルはトップシェア(開示資料によると50%程度)を持っています。機械の販売台数におおむね比例する形でグラフィックスLSIの販売も伸びることが期待でき、さまざまなメーカーで採用されているため個別のメーカーや機種の売れ行きに左右されることもありません。

アクセルは開示資料に受注残を記載しています。拾えるだけの数字をグラフにプロットすると以下のようになります。2021Q3の受注残は4,721百万となっています。また、受注から納入までの期間は平均3.5ヶ月(シェアードリサーチのレポートより)であり、リードタイムからすると1~2四半期後の決算で足下の受注残が売上計上されると思われます。

f:id:bone-eater:20210227145032p:plain

ここは資産バリュー株でもあります。時価総額85.4億に対して現預金+売掛金で78.7億あり、負債を差し引いて69.0億とキャッシュリッチな企業です。また、仮想通貨や自動運転などテーマ性のある新規事業をやっていて、たまにキラキラ系のリリースを出して株価が跳ねたりするので、そのぶんの期待値が薄くあると思っています。

リスク要因としては以下のようなものが考えられます。受注残が豊富で目先の四半期決算はまあ大丈夫でしょうが、その先には不安を感じるところがあります。

  • コロナでパチンコホールの体力は落ちていると思われ、台の入れ替えに予算を割けない可能性がある。新台よりも中古台が選択され、来年度の販売台数がさほど伸びないことが考えられる
  • 旧規則機の撤去期限は過去に延長されており、再度延長されて需要が後ろ倒しになる可能性がある
  • メーカーの業績が良くない状況で部材の再利用が進んでいるらしく、販売台数が伸びてもアクセルの製品への需要につながらない可能性がある

目先の特需に期待するポジションで、長期保有する意思はないので、向こう1年くらいでタイミングを見つけて手じまうつもりです。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 142,089,913円
  • 前日比 +1,366,884円 (+0.97%)
  • 月初比 +14,914,123円 (+11.73%)
  • 年初比 +16,071,994円 (+12.75%)
現物

f:id:bone-eater:20210227132753p:plain

信用

f:id:bone-eater:20210227132802p:plain

先物

f:id:bone-eater:20210227132810p:plain

[投資本] 天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す (エドワード・O・ソープ)

f:id:bone-eater:20210225211151p:plain:w300

元祖クオンツエド・ソープの著書。幼少時代の神童っぷりから始まる自叙伝が最初の2/3ほど、自身の投資哲学が残りの1/3ほどという構成です。5歳で幼稚園から小学校1年生に飛び級、その後も卓抜した知的能力を発揮し続けて、大学の先生をやりながらカジノに乗り込んで荒稼ぎし、巨大なクオンツファンドを運営し市場平均を遙かに上回るパフォーマンスを上げるという、ずっとマリオのスター状態みたいな人生が描かれます。

株式投資の観点からは、エド・ソープがマーケットで勝てるようになるまでの過程と、ファンドで行われた投資手法の説明を興味深く読みました。

エド・ソープはブラックジャックのカードカウンティングを研究し、カジノで実践して大きな利益を上げます(他にルーレットとバカラにも取り組んだ)。しかし顔が知れ渡るにつれてネバダ州のカジノから警戒され、あちこちで出入り禁止を言い渡されるようになります。ときには身の危険を感じる出来事もあったそうです。そこでソープは「地上最大のカジノ」たるウォール街でギャンブルの知識を試そうと考えます。

ソープは1964年の夏から投資の本を濫読し勉強をはじめますが、クオンツ的なアプローチに辿り着くまでに、いくつか素人っぽい失敗をしています。

  • 新聞の記事に有望と紹介されていたエレクトリック・オートライトという株を買ったところ、40ドルの買値から20ドルまで値下がりした。そのまま塩漬けにして40ドルに戻ったところで手じまった
  • 銀の需給が逼迫すると見て銀先物を買ったところ、しばらくは価格が上昇して含み益を得たが、その過程でピラミッディングをしてレバレッジを上げていたため、天井を打つとすぐに強制決済となった

これらの経験からはアンカリング効果、リスク管理の重要性、エージェント問題について学んだといいます。また、このときに読んだ本や雑誌のほとんどは紙くずだったとも書かれています。

そうしているうちに1965年に転換社債のパンフレットから転換社債と現物株の裁定取引のアイディアを得ます。転換社債は債券とコールオプションを組み合わせた商品で、オプション部分の価値を正確に算出できれば、割高な転換社債のショートと現物株のロングでサヤを取れるというわけです。この方法はうまくいって年に25%の利益を出し、以後のソープは一貫してクオンツ的なアプローチを用いるようになります。

ソープはこれまでに2つのファンドを運用しました。1つ目は1969年に設立されたプリンストン・ニューポート・パートナーズで、多くの出資者から資金を集め、一時期は10億ドルを超える資産を運用していました。ファンドはすばらしいパフォーマンスを継続したものの、1987年の強制捜査をきっかけに解散に至ります。2つ目は1994年に設立されたリッジライン・パートナーズで、ソープとトレーダー1人の2名体制で運営される小さなファンドでごく限られた出資者の資金を運用し、2002年に解散しました。

本書ではそれぞれのファンドについて、投資手法の概要が説明されています。プリンストン・ニューポート・パートナーズについては、10億ドル規模の巨大ファンドであったため多様な方法を組み合わせていたようで、以下の5点で運用されていたといいます。上巻のp.533から引用します。

  • 転換社債ワラント、オプションを分析するコンピュータ・モデルとトレーディング・システム。これを使ってすでに日本のワラント市場で最大のプレイヤーになっていた
  • 統計的裁定。普通株を分析するコンピュータ・モデルとトレーディング・システムで、ティッカーをリアルタイムで200万ドルかけた私たちのコンピュータ・センターに供給し、自動的に注文を生成し、取引所のフロアに送る。2.4メートル四方のパーティションから、私たちは1日に100万株から200万株の注文を出した。これは当時のニューヨーク証券取引所の日次出来高の1%から2%に相当する
  • ソロモンブラザーズから私たちに加わった金利の専門家のグループ。同社にいるとき、彼らはほんの8ヶ月のあいだに会社に5000万ドルの利益を上げさせた
  • MIDAS。この指標による株価予測システムのおかげで、私たちは広範な資産運用ビジネスに参入できた
  • OSMパートナーズ。『ファンド・オブ・ヘッジファンド』で、ほかのヘッジファンドに投資する

リッジライン・パートナーズではスタットアーブをやっていたようで、下巻19章でそのおおまかな内容が説明されています。自分の理解でまとめると以下のようなものであったようです。

  • 米国の大型株1000銘柄を投資対象とする
  • ソープの開発したモデルから1000銘柄の適正価格を算出する
  • 現在の株価が適正価格から一定以上乖離した銘柄を見つけたら、割高なものをショート、割安なものをロングする。ロングとショートを組み合わせてマーケットニュートラルとする(ベータヘッジ)
  • 株の回転率としては2週間に1回すべて入れ替わる

モデルについては断片的なことしか記述がないのですが、ファンダメンタルズ、テクニカル両方のデータを使用し、その具体例としてPER、PBR、時価総額が挙げられています。また、2002年にファンドを閉じた理由として、似たようなスタットアーブを使うファンドが増えたために2000年と2001年のパフォーマンスが落ちたことを挙げています。

クオンツ初期の歴史を描いた本としても読めますが、それよりも天才エドソープがマーケットで無双するなろう小説のノリで読む方がずっと楽しめます。読んでいてワクワクするすばらしい本でした。

[今週のトレード] 2021/2/19 日経平均3万円

今週の資産推移は-6.4%(-919万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.3%、マザーズ指数が-3.5%と指数に対してアンダーパフォームでした。

日経平均が3万円を超えました。年始に27000円台を推移していたころは3万円はかなり遠い水準という感覚で、早々に3万円を超えるとは思っていなかったです。今週は指数に負けていますが、ポートフォリオの決算後の値動きが全体的に悪かったのが大きく、グラフィコが決算翌日にS安(売却済み)、富士山マガジンが今週-19.0%、マツオカ-10.2%、ユーザベース-9.5%、BuySell-7.6%となり、この5銘柄でざっくり今週-550万ほど寄与しています。大型株に片寄って買われる相場で、小型株が相対的に弱かったことも原因と思います。

www.nikkei.com

今回の決算ギャンブルでは48のポジションを取って36勝12敗、確定損益の合計は+256万となりました。今回はどちらかというと難しい決算シーズンで、プラスで終われたのは決算シーズン中の地合がおおむね良かったおかげであり、取ったポジションの決算後の反応だけならトントンくらいだったという感覚です。所感を箇条書きで書いておきます。

  • 決算ギャンブルで同じようなポジションを取る参加者がますます増えているという印象を持ちました。見栄えの良い決算が出る、もしくは過去の開示パターンから特定の日に上方修正が出ると予想できる銘柄で、決算ないし上方修正の翌日に10%くらい値を下げてしまうケースがよく見られました。自分の取ったポジションではメガチップスとIPSが該当します。とくに小型株で流動性に乏しい銘柄だと、決算ギャンブルの参加者がいっせいに売りにきたときに吸収できるだけの買い注文が出てこなくて、決算の内容以上に値下がりすることが多いように思われました。

  • Twitterのタイムラインを見ていても、決算ギャンブルの参加者は同じような銘柄に注目する傾向があり、たとえば今回ならダブルスコープやウインテストの決算またぎが混み合ったポジションになっていたように見えました。結果的にはこれらのポジションは避けるのが正解でした。

  • 大型株のほうが決算への反応が複雑で、小型株はわかりやすい(決算の見た目に素直に反応しやすい)という傾向があると思います。今回はその傾向が薄れて、小型株も決算への反応がより複雑になったと感じました。個人投資家のレベルが上がって、決算の内容が事前に織り込まれるようになっているのかなと思いました。

こうやって書いても自分の感じ方だけが根拠の印象批評になってしまうので、定量的に決算への反応を評価して次に活かせたらよいのですが。何とかやれる方法がないかなと考えています。

今週の取引

4930 グラフィコ(+2,263,570)

手じまい。2/12発表の2Q決算の内容が悪く、売上がQonQで減収となり、同時に出た上方修正も修正幅がもの足りないものでした。

ドラッグストアのPOSデータやECサイトのランキングなどいくつかのデータから主力製品のオキシクリーンが売れていると思っていて、2Qはもっと上の数字を期待していたのですが、オキシクリーンの売上だけ見てもQonQでマイナスと当てが外れた形になりました。なぜ期待した決算にならなかったのか開示資料を見ても読み取れず、グラフィコのP/Lでは卸に出荷ないし納品したタイミングで売上計上されるはずなのでドラッグストアの店頭で売れるのとタイミングのずれがあったのかなと思いましたがこれも裏付けは取れず。ここは季節性で2Qの業績が強く、3Q決算は2Qまでの数字に比べて落ちる見え方になるはずで、相変わらず信用買い残も多く(発行済株式数の13.6%)、ここで手じまいました。

f:id:bone-eater:20210220171341p:plain

3688 CARTA HOLDINGS(-)

新規に買いました。前身のVOYAGEがITエンジニア界隈でプレゼンスのある会社で、良いエンジニアを抱える技術力の高い会社という認識を持っており、以前保有していたこともあります。2/12に発表した本決算の内容を見てもう一度買ってみようと思いました。

今期の業績

ネット広告の会社はいずれもコロナショックで業績に影響を受けました。CARTAも例外ではなく、前期の業績を見るとパートナーセールス事業が減収減益となっています。

f:id:bone-eater:20210220211732p:plain

パートナーセールス事業は顧客にナショナルクライアントが多く、彼らの広告出稿意欲がコロナで低下したことで業績が悪化しました。この点については決算説明会の書き起こしに「9月ぐらいから緩やかに回復傾向にある」とあり、2回目の非常事態宣言についても「一部の広告主の予算縮小などもございますが、昨年と比較すると影響はかなり小さくなっている状況」とあります。

パートナーセールス事業は代理店(メディアレップ)で、コストに占める人件費が大きく固定費の割合が高い事業です。売上の回復が利益の伸びにつながりやすく、今期の利益の回復が期待できます。また、同じ電通グループであるセプテーニを含む同業他社を見ても直近の業績は回復傾向にあります。

CARTAの中計では今期EBITDA45億の計画となっており、これに対して今期のガイダンスをEBITDA50億で出してきたのも今期の業績への自信の表れと思います。

f:id:bone-eater:20210220204532p:plain

電通グループの再編

実現の可能性は低いものと考えますが、電通グループの再編への期待があります。電通グループのWeb広告事業はCARTAの他に電通デジタル、セプテーニなど複数の会社に分かれており、機能的にも重複があります。電通は本決算にあわせて「国内事業における構造改⾰の実施および費⽤計上の⾒込みに関するお知らせ」という開示を出し、国内事業を4つの領域に再編する方針を示しました。また、IRサイトに上がっている決算説明会の書き起こしを見ると、子会社の再編に含みを持たせており、CARTAを含めた再編をやる可能性はあるように思われます。

f:id:bone-eater:20210220194756p:plain

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 134,439,266円
  • 前日比 -886,040円 (-0.65%)
  • 月初比 +7,263,476円 (+5.71%)
  • 年初比 +8,421,347円 (+6.68%)
現物

f:id:bone-eater:20210220175757p:plain

信用

f:id:bone-eater:20210220175806p:plain

先物

f:id:bone-eater:20210220175816p:plain

[投資本]コーポレートファイナンス 戦略と実践 (田中 慎一、保田 隆明)

f:id:bone-eater:20210220153925p:plain:w300

ファイナンス理論の入門書3冊目。著者の田中氏、保田氏はそれぞれUBS、リーマンブラザーズ等で投資銀行業務の経験があり、書名のとおり実践的な内容となっています。

文量の2/3ほどはバリュエーションについてで、資本コスト、WACCやCAMPを説明してからメガネトップを題材にDCF法により企業価値を算出します。マルチプルによる類似会社比較法も扱われます。残り1/3はM&A、株主還元政策、IR戦略といった雑駁な話題について触れられています。小売業や飲食業など、toCの身近な企業が例に使われており、内容を理解しやすくなっています。

企業価値評価【入門編】』、『基本から本格的に学ぶ人のためのファイナンス入門』に比べると、扱われているテーマの幅が広く、日本株の投資家にとって身近な話題が多いです。たとえば株主優待の是非や、個人投資家を軽視する風潮についてもページを割いています。ファンダメンタルズで売り買いする個人投資家が投資に活かせるという点では、本書が3冊の中でもっとも有用であると思いました。

以下は読んでいて面白かったところのメモです。

TOBの票読み

TOBを実施するときは成立に必要な株数を集められるよう、株主がいくらなら売ってくれるのか票読みをする。

DCF法や類似企業比較法では妥当な株価がレンジで得られるが、株主はそれらの算出結果はあまり気にせず、彼らが株価に対して持っている期待や、TOB価格と市場価格の差(プレミアム)を気にする傾向がある。プレミアムは一般的に30%程度に設定されるが、30%を下回るプレミアムで成立したケースも、100%を超えるプレミアムで失敗したケースもあり、既存株主がいくらなら株を売ってくれるかの見極めが重要となる。

既存株主は自分の買値を下回るTOB価格には不満を抱く可能性が高い。TOBでは少なくとも2/3の株数を買い集めたいので、2/3の株主にとって十分な利益が出るようなTOB価格を設定したい。そこでVWAPの考え方を使って、直近1年間などの期間で価格帯ごとの出来高を参照し、TOB価格を下回る出来高が一定割合を超えるようにするという手法がある。

LBOの利益の源泉

PEファンドがLBOで大きなリターンを得られるのは、彼らの手腕によって被買収企業の業績を改善させるからだというイメージがあるが、(もちろんその要因もあるものの)どちらかというとレバレッジの効果が大きい。

(本書では例を示してレバレッジの効果を説明していますが、文章でうまく書くのが難しい。本書8章を参照されたし)

そのため、PEファンドが手がけるのは「衣・食・住」に関連する企業が多い。レバレッジを効かせたファイナンスになるので、将来にわたって安定したキャッシュフローが見込まれる企業でなければ、デットを提供する金融機関がお金を貸すことができない。ベインキャピタル東芝のメモリ事業を手がけた事例なども最近では出てきているが、あくまでもレアケースである。

[今週のトレード] 2021/2/12 ビーイングMBO

今週の資産推移は+4.4%(+602万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+2.3%、マザーズ指数が+4.0%と指数に対してアウトパフォームでした。

決算ギャンブルに明け暮れていたら日経平均が3万円を伺うところまできていました。雇用統計もSQもいつの間にか通過していたようです。自分も例に漏れずコロナで経済がダメージを受けているのに相場だけ上がるなんておかしいと思ってきたけれど、出てくる決算を見ていると一部のセクタを除けば強い業績の回復を示しており、指数の水準としては案外こんなものなのかもと感じてきました。ただ足下の信用買い残が27,381億とコロナショックの底からほぼ1兆円増えており、これが逆転するときのこともイメージしておきたいです。

f:id:bone-eater:20210213001732p:plain

2/8(月)にビーイングMBOを発表し、1株900円でのTOBとなりました。発表後の寄りですべて手じまいTOBを引いたのはこれで2回目で、セプテーニのとき以来です。セプテーニ保有しながらTOBの可能性が少しだけ意識にあったのですが、今回はまったくの想定外で驚きました。Gaiaシリーズのクラウド移行後の業績改善に期待しており、時間の掛かるポジションだと思っていて、その時間を短縮してくれました。ありがたいと思います。

決算シーズンもようやく来週の月曜日で終わります。今回は難易度高めですが、今のところは決算ギャンブルの損益だけ集計してトータルプラスで着地できそう。所感は来週の記事に書きます。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 143,634,198円
  • 前日比 +2,710,786円 (+1.92%)
  • 月初比 +16,458,408円 (+12.94%)
  • 年初比 +17,616,279円 (+13.98%)
現物

f:id:bone-eater:20210212232558p:plain

信用

f:id:bone-eater:20210212232607p:plain

先物

f:id:bone-eater:20210212232615p:plain

[今週のトレード] 2021/2/05

今週の資産推移は+8.2%(+1044万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+4.5%、マザーズ指数が+4.4%と指数に対してアウトパフォームでした。

先週とは一転して強い相場で、ゲームストップの狂騒ははやくも過去のことになりました。いくつかのファンドが空売りで損失を出したものの、マーケット全体への影響は限定的でコップの中の嵐で終わりそう。今週はTOPIXバリュー(TOPXV)+6.43%、TOPIXグロース(TOPXG)が+2.76%とバリュー株が選好され、アフターコロナの銘柄が物色されました。空運や一部の外食など破綻リスクのある会社も上げておりゲームストップに絡むリバーサルの可能性もあるように思われますが、どちらかというとワクチン接種の進捗と今後の正常化を織り込む流れと感じます。

今週は地合のおかげで決算の反応が良くなり、決算ギャンブルのポジションで利益を積み上げることができました。コロナで保守的な業績予想を出していた会社の上方修正が山ほどでてきますが、素直に買われるケースとダメなケースの違いがなかなかわからない。信用残の推移や直近の出来高くらいは見るようにしていますがそれだけだと精度が出ないし、うまいこと定量的に評価することができたらよいのですが。

今週の取引

2410 キャリアデザインセンター(-)

新規に買いました。転職サイト運営など人材サービスの会社で、足下でコロナの悪影響を受けていますが、1/29発表の1Q決算で業績が急速に回復しており、内容を見ても回復傾向の継続が見込めそうです。会社の業績予想は今期3.8億の営業赤字、四季報も「【連続赤字】」「営業赤字続く」といった文言があり赤字の予想ですが、コロナ前の水準とは行かなくてもそこそこの黒字で着地すると思われ、ギャップを取りに行けると考えました。

f:id:bone-eater:20210206004650p:plain

キャリアDCの人材サービスの特徴はIT技術者をメインターゲットとしていることです。前期はメディア情報事業の売上35.9億に対してIT技術者向けで14.3億を上げています。IT業界の景況感は懸念されていたほど悪化しておらず、今回の決算シーズンで出てきたIT大手の決算説明資料を見ると各社とも前期並みの受注を獲得しています。最大手のNTTデータは3Qまでで前期比-0.3%の受注高となっています。IT技術者への求人の落ち込みは一時的なもので、人材サービスへのニーズも早々に元の水準に回復するものと考えます。

その反面、IT技術者以外のサービスは回復に時間がかかるかもしれません。とくに女性向けの媒体「女の転職type」は事務職や営業職の比較的低スキルな求人が多く、コロナの影響を引き摺りそうです。

f:id:bone-eater:20210206011815p:plain

決算短信の定性情報にメディア情報事業のジャンル別売上(前年同期比)が記載されており、四半期単体の数字に戻した上でプロットするとトレンドがわかります。前期Q4が底となっており、今期Q1で急速に回復していることが見て取れます。

f:id:bone-eater:20210206021952p:plain

販管費を見ると、前期1Qと今期1Qで2.5億減少しています。キャリアDCの販管費はほぼ給与と広告宣伝費で構成されており、給与は固定的と考えられるため、広告宣伝費の削減によるところが大きいと思われます。実際、1Q決算短信には「広告宣伝費は前期から大幅に抑制」との文言があります。おそらくニーズの回復が遅い女性向けなどの採用媒体の広告費を絞っているのでしょうが、それで1Qを黒字にできているならコストコトロールが効くということで、2Q以降ふたたび業績が落ち込む可能性は低そうに思えます。ただし広告費を削った影響は2Q以降にもあらわれるでしょうからメディア情報事業の売上を今後下押しするおそれがあります。

f:id:bone-eater:20210206023324p:plain

f:id:bone-eater:20210206023859p:plain

2Q以降の業績回復にもっとも貢献すると考えられるのが人材紹介事業です。人材紹介は成約から売上の計上まで1~2四半期の遅れがあります(転職先企業での就業開始をもって売上計上するため。人材紹介会社は一般的にこうしている)。今期1Qの人材紹介事業の売上は前年同期比-35.6%、QonQで見ても横ばいと非常に悪いのですが、これはコロナの影響が強く出ていた時期の実績が反映されているためです。キャリアDCの人材紹介事業はメディア情報事業と同様にIT技術者をメインターゲットとしているように思われ(具体的な数字が開示されているわけではないが、「type転職エージェント」のWebサイトで公開求人情報の件数や取引企業リストを見るとそれが窺える)、求職者の層からも今後の業績回復が期待できます。

f:id:bone-eater:20210206105512p:plain

他にはIT派遣事業と新卒関連の事業があります。前者はゆるやかな成長を続けており、今後もこのトレンドが継続すると思われます。後者はよくわからず、売上規模が小さいのでちゃんと調べていません。

今後はしばらく保有して業績の推移を見るつもりです。コロナショック前の株価が1400円前後で、今後の決算で業績の回復があらわれるにつれてその水準に寄せていかないかなと思っています。一般職業紹介状況、労働力調査dodaの月次レポートあたりを参照できそうなのと、あとはJACが決算説明資料で月ごとの実績を記載しているので来週出てくる決算を確認したい。

最後に補足すると、ここ1年ほどで大株主のリストが大きく変動しており、Aslead Capital、SHIFT、光通信が新しくリストに登場しています。Aslead Capitalはエンゲージメント投資のファンド(?)で、最近ではジャパンシステムのTOBで名前がでてきたりしています保有の狙いはよくわからず。SHIFTは有報に「業界動向の把握」とあります。光通信はいつものバリュー投資かなと思います。キャリアDCは過去に稼いだ利益がB/Sに現金で積まれているタイプの会社でそこそこキャッシュリッチです。

有報の所有者別状況をみると個人投資家の割合はほぼ変化しておらず、機関投資家の間で株式の移動があったものと考えられます。彼らの売り買いのバランスによって今後値を下げる可能性はありそうです。特にAslead Capitalが13.52%も保有しており今後の動向が気になります。大量保有報告書を見ると一貫してほぼ市場内で買い続けており、取得単価の平均は900円程度と思われ、いまの株価で手じまいに動くことはあまりなさそうかなとは思います。

f:id:bone-eater:20210206124510p:plain

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 137,618,399円
  • 前日比 +489,423円 (+0.36%)
  • 月初比 +10,442,609円 (+8.21%)
  • 年初比 +11,600,480円 (+9.21%)
現物

f:id:bone-eater:20210205231556p:plain

信用

f:id:bone-eater:20210205231604p:plain

先物

f:id:bone-eater:20210205231613p:plain

[今週のトレード] 2021/1/29 ゲームストップ狂騒

今週の資産推移は-4.5%(-604万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-2.6%、マザーズ指数が-6.4%と指数に対してまちまちでした。

1月の資産推移は+0.9%(+116万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.2%、マザーズ指数が+1.0%と指数に対してまちまちでした。

Citron Researchが空売り推奨したクソ株をアメリカのイナゴが買い上げてMelvin Capitalが潰れそうになり、マーケットが動揺して日本株まで巻き込まれて急落。ゲームストップ株は現在も異常なバリュエーションで乱高下しており収束は見えていません。なぜよりによって決算シーズンにこんなわけわからんテールリスクが顕在化するの。

www.businessinsider.jp

www.bloomberg.co.jp

木曜日の朝にVIXが37まで急騰しているのを見て、こりゃヤバいと思ってその日に買いポジションを3000万くらい減らして先物売りをミニ5枚だけ追加しました。ポートフォリオの今週下げたのはBuySell-12.7%、アートスパーク-11.5%、ドーン-10.6%とやはり新興のキラキラしたやつがマイナスに寄与しています。今月ここまでの利益を最期の1週間でほとんど飛ばす形になりました。

ゲームストップは日本でいうとゲオみたいな業態の小売チェーンで、業績もボロボロでファンダ最悪みたいな会社です。これをRobinhoodの個人投資家たちが一時は3兆円の時価総額まで買い上げたというのは普通の出来事じゃないし、いまが金余りのバブルだというのをあらためて思ったし、おそらく他の参加者も同じことを思っただろうからバブルの寿命をいくらか縮めた気がします。

決算シーズンの序盤は全体的に厳しい反応で、とくに個人の手垢がついた銘柄やコロナメリットとされている銘柄はコンセンサスを超えると思われる決算を出しても寄り天で売られるケースが目立ちました。自動車部品や電子部品など個人に注目されないシクリカル銘柄の好決算は素直に買われていたのでセクタによって期待値が異なりそう。今回は地合もあってリスクリワードが悪く、あまり積極的に決算ギャンブルのポジションを取らないほうがよさそうというのがここまでの印象です。

今週の取引

2303 ドーン(+8,196,920)

木曜日に手じまい。Live110のニュースが出てから信用買い残が増えて発行済株式数の14.6%となっていること、Live110の収益化にはまだ時間がかかること、ある方からちょっと気になる情報を教えてもらったことから、地合が怪しい状況でポジション外そうと考えました。クラウド事業の成長性が損なわれたわけではなく、頃合いを見て買い直したいと思っています。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 127,175,790円
  • 前日比 -3,273,488円 (-2.51%)
  • 月初比 +1,157,871円 (+0.92%)
  • 年初比 +1,157,871円 (+0.92%)
現物

f:id:bone-eater:20210129224318p:plain

信用

f:id:bone-eater:20210129224326p:plain

先物

f:id:bone-eater:20210129224334p:plain