駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

2022年5月の振り返り

パフォーマンス

VIXが30を越える荒っぽい相場でしたが終わってみればアメリカも含めて指数は小動き。ウクライナ情勢、QTなどネガティブな材料の消化が進むも、次から次へと新しいネタを見つけてきて(今月は小売企業の決算)ぎゃーぎゃーやっている感じ。何日か上がる日があっても「どうせ下げ相場の中の短期ラリーなんでしょ」と思ってしまうし、今年はここまでずっとそのパターンが続いています。

今月は決算ギャンブルの寄与もあって指数を5%くらいアウトパフォームできました。去年11/17からのドローダウンは年末の出金を調整して-11.4%となり、相変わらず年初来マイナス圏で一進一退しています。このドローダウンを埋められると精神的にラクになれるんで、何とかそこまで持っていきたいものですが。

5月下旬には金利や為替の動きも一服して目先のイベントも捌けて、なんかそろそろベットを上げても良さそうだなと思えて、少しだけポジションサイズを増やしています。売り買いをネットして100%をすこし越えるくらい。ただ前出の「どうせ下げ相場の中の短期ラリーなんでしょ」という考えもあって、自分にしては控えめなリスクの取り方は続いています。

ポートフォリオ

今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと、

  1. 月の途中で買ったもの: +450万 (#3, #6, #9, #10, #14)
  2. 月初から持ってたもの: +180万 (1.の5つ以外)
  3. 短期トレード: +530万
  4. 指数ヘッジ: -100万

1.は決算シーズンということもあり多めに入れ替えました。買った理由を簡単に書いておくと、#3はワクチン特需と思われた&13ヶ月あった前期を上回るガイダンスを出してきてサプライズと思ったから、#6は配当だけ見て、#9はQ1でガイダンスが出てくるはずでそこをまたごうか迷っていたところ自社株買いを発表したのでとりあえず買った、#10は自社株買いの関与率が高いのとセクタの分散にもなるので、#14はログミーファイナンスの書き起こしで今にも自社株買いをやりそうなテンションの発言があったので&プリクラ値上げするので。なんか自社株買いに絡むポジションが多いですね。他にも決算を見ていくつか買ったものの(第一稀元素化学工業、ダイレクトマーケティングミックスなど)、値動きが微妙だったので月末までに手じまっています。

2.は月初に28,158万あったところ+180万で、ポジションサイズに対して+0.6%。決算をミスりまくったわりには指数と同じくらいのパフォーマンスになっていますが、シダックスが+2.4%寄与しているのが大きいです。決算ミスった組の中ではスプリックスのみ手じまってます。

すこし前の記事にも書いたとおりスプリックスは自分が開示資料をちゃんと読めておらず、1Q決算を見て「湘南ゼミナールの立て直しに成功して収益性が改善している」と認識していたのが大間違いで実際はたんなる会計要因でした(決算期のズレを親会社にあわせたため季節性の出方が変わっていた)。ここを正しく理解していたら2Q決算までに手じまったか、少なくとも株数を減らしていたと思います。自分のスタイルでこういうのを喰らったらダメだよなあ。

3.はほとんどが決算絡みのトレードによるもの。今回の決算シーズンはアメリカの株式市場がごたごたしていてボラティリティも高く、強気にポジションを取りづらくて決算ギャンブルのポジションが小さいサイズになりがちで、難易度のわりに利益を積めなかったのが悔やまれる点です。今年は中長期のポジションで損失を出しながらも短期トレードでは勝てており、ここでリカバリしたかった。

日本株マーケット

5月のファクター。「高PER」「高過去3年平均売上高成長率」が下位におりバリュー>グロース、とくに月の前半はグロースが大きく劣後していた印象です。決算の反応では高配当、大型株が選好されていましたが、ファクターリターンを見てもその傾向がうかがえます。今月は移動平均線からの乖離が高低ともに上位にいるのが特徴的ですが、これはモメンタムとリバーサルが両方とも利いていたということなのかな。そういう時期もあるんですね。

海運、資源系が上位でシクリカルなセクタも全体的に強め。海運は川崎汽船を決算ギャンブルで触ったものの当日中に手じまってしまい、その後の上昇はまったく取れず。去年の振り返りをしたときにこういう大型株でモメンタムに乗っていくやつで利益を出したいと思ったものですがあえなくスルーとなりました。ポートフォリオに多い情報通信やサービス業が下位におり、セクタローテーションの恩恵はなかった月だったようです。

所感

  • なかなか思うようにパフォーマンスが出ず、最近はモチベーションの落ち込みを感じます。個別株は自分のイメージ通りに株価が動いて勝てるから面白いのであって、やっても勝てない、打っても響かないようだと嫌気がさしてくるものだと思います。開示を読んだりのルーチンは習慣になっているからまあやるけれど、それ以外の勉強や調査っぽいことに使う時間が減り気味になっている。でも無理してやるものでもないですからね。