駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

2022年1月の振り返り

これまで「今週のトレード」の記事で1ヶ月の振り返りも書いてきましたが、今年からは記事を分けてみます。そのときどんな相場で自分がどう振る舞ったか、時間が過ぎると何も思い出せなくなるので、適当な期間で区切って文章に残しておきたいんですね。テンプレートもちゃんと作りたいけれどとりあえず書いてみよう。

パフォーマンス

年明けからグロース株が強力に売られる下げ相場で、最初の3日で-12.1%も食らいそのまま減らし続けて-20.2%という散々たるパフォーマンスに。月間を通じてマザーズ指数と同じような推移となりました。

年初の時点で資金2.54億に対して個別株の買い玉が4.73億もあって、ポジションが重たい状態で下げ相場を迎えることとなり、早々にこりゃ減らさないとダメだとなってグロースっぽいやつ(アートスパーク、勤次郎、ユミルリンクなど)を手じまっていって、1/28に2.96億まで減らしました。パフォーマンスが悪化し続ける中でとにかく相対的にダメそうなやつを売っていたら1ヶ月終わっていたという感じ。

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年初に保有していたポジションの一覧。騰落率を単純平均すると-14.5%となり、パフォーマンスがそれより悪いのは個別株にかかっているレバレッジによるもの。日経平均のヘッジ売りと股割きになったけれど、仮に日経平均マザーズ指数を半分ずつでヘッジしていたら、金額で1000万ちょい、パーセンテージで4%くらいマシでした。なおマザーズ先物はヘッジに使えないと思っていたものの、最近見たら板が昔より厚くなっていていけるかもと感じました(現物との乖離は相変わらずみたいだけど)。

損益が大きくマイナスとなっているポジションのうち、#9, #15, #16, #17, #21, #22あたりはできるだけ長期で保有したいと思っており、こいつらだけで-3000万近くたたき出しているわけで今月これだけ食らったのはある程度仕方がなかったように思われる。ただ最初の3日でもっとポジションを減らしておけばもう少しマシだったし、次の決算に向けて保有しているポジションは決算発表まで1ヶ月くらいあるのだから買い直すつもりでいったん外してもよかった。

日本株マーケット

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バリュー株や高配当株が選好され、グロース株や小型株は相対的に弱く、高ROEなどクオリティもいまいち。トヨタ、商社、銀行株、エネルギー株あたりが待避先となり、月間の騰落率はトヨタ+6.6%、三菱UFJ+10.6%、INPEX+15.3%など。普段はグロースを触っている個人でもスイングメインで長めのポジションを持たない人だとバリューに切り替えてうまく乗りこなしていたり、スキャルピングの短期勢も(やりづらい相場ではあったようだけど)ちゃんと勝ってて、スタイルによる差が大きかったよう。

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インフレ懸念の強い環境で資源系や金融が選好され、シクリカルは全体的に弱く、コロナの感染が拡大する月だったためかサービス業も悪かった。ただ全面安というわけではなかったし、やっぱりスタイルによって感じ方の違う1ヶ月だったのだと思う。

所感

  • 自分にとってはとにかく何をやっても勝てない月だった。指数が下げる月でも短期トレードで穴埋めできることも多いけれど、1月はむしろ-200万くらいで足を引っ張った。

  • 去年の11/17に相場が変わったという認識はあったけれど、12月を+14.57%で終えたことで「今のままで何とかなるのでは?」という心理になり、1月の惨状に繋がった。12月の記事に「こういう相場ではポジションサイズを落とすしかない」みたいなことを書いた覚えがあるが、結果的にはそのときにそうするのが正解だった。

  • いまはグロース株のバリュエーションが切り下がる局面だという認識はあって、去年の年末までにハイグロース株をポートフォリオから落としておいたけれど、回避行動としてはそこまで効果のあるものではなかった。ただセクタローテーションについて行くトレードは自分のスタイルではないし、ポートフォリオ三菱UFJ伊藤忠にごっそり入れ替えるみたいなことはできないので、なんかこう一定の範囲内でうまいことやりたいね……。なお去年ポートフォリオに入れていた銘柄の1月騰落率を見るとユーザベース-27.0%、モビルス-42.3%、プロジェクトカンパニー-31.4%などで、こいつらをポートフォリオに残していたらさらに傷口を広げていたわけで、まったくの無駄でもなかった。