駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2021/2/19 日経平均3万円

今週の資産推移は-6.4%(-919万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.3%、マザーズ指数が-3.5%と指数に対してアンダーパフォームでした。

日経平均が3万円を超えました。年始に27000円台を推移していたころは3万円はかなり遠い水準という感覚で、早々に3万円を超えるとは思っていなかったです。今週は指数に負けていますが、ポートフォリオの決算後の値動きが全体的に悪かったのが大きく、グラフィコが決算翌日にS安(売却済み)、富士山マガジンが今週-19.0%、マツオカ-10.2%、ユーザベース-9.5%、BuySell-7.6%となり、この5銘柄でざっくり今週-550万ほど寄与しています。大型株に片寄って買われる相場で、小型株が相対的に弱かったことも原因と思います。

www.nikkei.com

今回の決算ギャンブルでは48のポジションを取って36勝12敗、確定損益の合計は+256万となりました。今回はどちらかというと難しい決算シーズンで、プラスで終われたのは決算シーズン中の地合がおおむね良かったおかげであり、取ったポジションの決算後の反応だけならトントンくらいだったという感覚です。所感を箇条書きで書いておきます。

  • 決算ギャンブルで同じようなポジションを取る参加者がますます増えているという印象を持ちました。見栄えの良い決算が出る、もしくは過去の開示パターンから特定の日に上方修正が出ると予想できる銘柄で、決算ないし上方修正の翌日に10%くらい値を下げてしまうケースがよく見られました。自分の取ったポジションではメガチップスとIPSが該当します。とくに小型株で流動性に乏しい銘柄だと、決算ギャンブルの参加者がいっせいに売りにきたときに吸収できるだけの買い注文が出てこなくて、決算の内容以上に値下がりすることが多いように思われました。

  • Twitterのタイムラインを見ていても、決算ギャンブルの参加者は同じような銘柄に注目する傾向があり、たとえば今回ならダブルスコープやウインテストの決算またぎが混み合ったポジションになっていたように見えました。結果的にはこれらのポジションは避けるのが正解でした。

  • 大型株のほうが決算への反応が複雑で、小型株はわかりやすい(決算の見た目に素直に反応しやすい)という傾向があると思います。今回はその傾向が薄れて、小型株も決算への反応がより複雑になったと感じました。個人投資家のレベルが上がって、決算の内容が事前に織り込まれるようになっているのかなと思いました。

こうやって書いても自分の感じ方だけが根拠の印象批評になってしまうので、定量的に決算への反応を評価して次に活かせたらよいのですが。何とかやれる方法がないかなと考えています。

今週の取引

4930 グラフィコ(+2,263,570)

手じまい。2/12発表の2Q決算の内容が悪く、売上がQonQで減収となり、同時に出た上方修正も修正幅がもの足りないものでした。

ドラッグストアのPOSデータやECサイトのランキングなどいくつかのデータから主力製品のオキシクリーンが売れていると思っていて、2Qはもっと上の数字を期待していたのですが、オキシクリーンの売上だけ見てもQonQでマイナスと当てが外れた形になりました。なぜ期待した決算にならなかったのか開示資料を見ても読み取れず、グラフィコのP/Lでは卸に出荷ないし納品したタイミングで売上計上されるはずなのでドラッグストアの店頭で売れるのとタイミングのずれがあったのかなと思いましたがこれも裏付けは取れず。ここは季節性で2Qの業績が強く、3Q決算は2Qまでの数字に比べて落ちる見え方になるはずで、相変わらず信用買い残も多く(発行済株式数の13.6%)、ここで手じまいました。

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3688 CARTA HOLDINGS(-)

新規に買いました。前身のVOYAGEがITエンジニア界隈でプレゼンスのある会社で、良いエンジニアを抱える技術力の高い会社という認識を持っており、以前保有していたこともあります。2/12に発表した本決算の内容を見てもう一度買ってみようと思いました。

今期の業績

ネット広告の会社はいずれもコロナショックで業績に影響を受けました。CARTAも例外ではなく、前期の業績を見るとパートナーセールス事業が減収減益となっています。

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パートナーセールス事業は顧客にナショナルクライアントが多く、彼らの広告出稿意欲がコロナで低下したことで業績が悪化しました。この点については決算説明会の書き起こしに「9月ぐらいから緩やかに回復傾向にある」とあり、2回目の非常事態宣言についても「一部の広告主の予算縮小などもございますが、昨年と比較すると影響はかなり小さくなっている状況」とあります。

パートナーセールス事業は代理店(メディアレップ)で、コストに占める人件費が大きく固定費の割合が高い事業です。売上の回復が利益の伸びにつながりやすく、今期の利益の回復が期待できます。また、同じ電通グループであるセプテーニを含む同業他社を見ても直近の業績は回復傾向にあります。

CARTAの中計では今期EBITDA45億の計画となっており、これに対して今期のガイダンスをEBITDA50億で出してきたのも今期の業績への自信の表れと思います。

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電通グループの再編

実現の可能性は低いものと考えますが、電通グループの再編への期待があります。電通グループのWeb広告事業はCARTAの他に電通デジタル、セプテーニなど複数の会社に分かれており、機能的にも重複があります。電通は本決算にあわせて「国内事業における構造改⾰の実施および費⽤計上の⾒込みに関するお知らせ」という開示を出し、国内事業を4つの領域に再編する方針を示しました。また、IRサイトに上がっている決算説明会の書き起こしを見ると、子会社の再編に含みを持たせており、CARTAを含めた再編をやる可能性はあるように思われます。

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ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 134,439,266円
  • 前日比 -886,040円 (-0.65%)
  • 月初比 +7,263,476円 (+5.71%)
  • 年初比 +8,421,347円 (+6.68%)
現物

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信用

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先物

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