駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2022/10/14

今週の資産推移は+0.8%(+230万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.5%、マザーズ指数が-1.3%と指数に対してアウトパフォームでした。

木曜夜にアメリカCPI発表。コンセンサスよりも0.1%高い数字が出てきていったん売られるも強烈なリバウンドとなり、ダウは+2.83%、日経平均も+3.23%と大きな上げ幅となりました。朝起きたら日経平均先物が寝る前の800円くらい上にいて目を疑いましたが、この日はみんな同じだったはず。今年繰り返されたCPIショックと真逆の反応で、株式市場の底打ちを感じさせる動きだったと思いますが、ショートカバーがメインで本格的な買いではないというコメントも多いです。

www.bloomberg.co.jp

www.nikkei.com

300件程度の決算発表があり決算シーズンの前哨戦のような週でしたが、決算の反応はおしなべて悪く、とりわけ個人に人気の高視聴率銘柄は驚くほど厳しい反応となるものが多かったです。このままだと決算シーズンは苦戦しそうで、金曜の流れを引き継いで向こう半月で地合が改善してくれることを祈りたい。

自分はというとNPCグッピーズで喰らってトレジャーファクトリーでS高を取れて、他の決算またぎもイマイチで、決算のトータルではまあまあのマイナスとなりました。NPCはFirst Solar向けの大口案件が今期計上となることがあらかじめ開示されており、それを期待した買いが本決算発表前に相当入っていたと思われ、決算をミスっての下げ幅もシビアになりました。参加者のレベルが上がっていてこういうわかりやすいやつで期待値を取るのは難しくなっていると感じます。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 296,347,388円
  • 前日比 +2,468,513円 (+0.84%)
  • 月初比 +4,847,111円 (+1.66%)
  • 年初比 +42,511,854円 (+16.75%)
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[今週のトレード] 2022/10/7

今週の資産推移は+0.9%(+254万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+3.9%、マザーズ指数が+4.2%と指数に対してアンダーパフォームでした。

先週の雰囲気から一転して日本株の指数はいずれも今週4%前後の上昇となり、なぜこんなに上がったのかというと「金融引き締めに対する警戒感が後退」みたいな説明がされているようです。このところずっとボラティリティが高くて心臓に悪いんでもう少し落ち着いてほしい。

今週は3%くらい指数に劣後していますが、分解すると指数ヘッジが-2.5%で個別ロングが+3.4%、個別ロングがイマイチだったのは先物主導の上げ方で小型株が劣後したのとIPOセカンダリのポジションがハズレ気味だったから。値動きの悪いポーターズを手じまって、そのぶんグッピーズを買い増してます。来週の決算発表で何が出てくるやら。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 294,043,620円
  • 前日比 -2,089,690円 (-0.71%)
  • 月初比 +2,543,343円 (+0.87%)
  • 年初比 +40,208,086円 (+15.84%)
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2022年9月の振り返り

パフォーマンス

上旬にまたしてもCPIショックをやって、中旬によくわからないリバウンドをやって、下旬に今年何回目かのリセッション懸念の下げ相場をやるという、既視感のある一ヶ月でした。相場は韻を踏むといいますがそれにしても今年は同じような展開が延々と繰り返され、そのインターバルも短いです。いつまでこれをやるんだろう。日本の小型新興株は指数ほどは悪くなくて、8月の天国モードほどではないにしても、どちらかというとやりやすい地合であったと思います。

証券会社や調査会社のレポートを見ると来年のリセッションは不可避という論調のものが多数を占めるようになりましたが、じゃあ株価もそれを織り込んでいるのかというとそうでもなさそうなのが悩ましい。S&P500やTOPIXはまだコロナショック前よりも10%くらい上の水準にいて、金利も高いのにこんなところにいていいの? と感じます。だからといって株をやめたりはしないけれど、しばらくはリスク量を控えめに取るようにするつもり。

9月末時点でTOPIXを+23%、マザーズ指数を+45%アウトパフォームし、ようやく今年のパフォーマンスに格好が付いてきて安心しています。当面は難しい相場が続きそうで勝つよりも負けないようにしたい。

ポートフォリオ

ポートフォリオの状況です。今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと以下の通り。

  1. 月の途中で買ったもの: +120万 (#7, #8, #9, #16, #17)
  2. 月初から持ってたもの: -1090万 (1.の5つ以外)
  3. 短期トレード: -170万
  4. 指数ヘッジ: +1190万
  5. 配当 +50万

1.は外需・シクリカルなポジションを内需・グロースに入れ替えるため今月中旬から下旬に買ったもの。小型のグロース株ばかりです。

2.は月初36,997万のポジションサイズに対して-1,090万となり、パーセンテージにして-2.9%。TOPIXには3%くらい勝てていますが東証小型株指数は今月-4.4%で、小型株中心のポートフォリオとしてはおおむね平均的なパフォーマンスでしょう。コロナショックの前から持っていたシダックスをついにすべて手じまいリユース企業(#3, #5, #6, #14)の株数を増やしており、ポートフォリオ全体の20%くらいの金額になっています。もうだいぶ混み合っていますが不景気耐性のある内需セクタでいまのマーケット環境で選好されやすく、業績でもまだアップサイドがあると思っています。月次と決算を見ながらですがもう少し引っ張りたい。

3.はまず決算ギャンブルで+40万。残りは先物ロールオーバーにともない短期トレードをがちゃがちゃとやって損失を出した(恥)のとIPO銘柄のデイトレで-210万。

全体としては個別株のマイナスと指数ヘッジのプラスがほぼイーブンとなり、トントンの収支で耐えた月でした。指数は約-6%と大きめに下げており、個別株のロングだけをレバレッジなしで持っていたらそこそこマイナスになっていただろうから、指数ヘッジを使うスタイルがうまくハマったと言えそうです。

今月は観測範囲の個人投資家を見ても指数に対して相対的にパフォーマンスがよい傾向で、プラスの人も1/3くらいはいる感じで、個人投資家にとっては指数よりも良い地合だったのだと思います。

日本株マーケット

アフターコロナで買われた海運と空運がトップ2。他にはディフェンシブな医薬品、食料品あたりが上位に並んでいます。船賃の低下と配当落ちもあって海運は-30%超(!)の下落となり、シクリカルな電気機器や輸送用機器械が下位に。プラスの業種が3つしかなくて難しい相場だったことがわかります。リセッション懸念のマーケットが来月も続くなら似たような傾向になりそうです。

低ベータと低PBRがトップ2、高ベータや高ボラティリティーが下位という下げ相場らしい傾向が見られます。低PERが最下位なのはシクリカルバリューが売られたから、高ROEブービーなのはITなどのグロースが売られたから? 低配当利回り>高配当利回りとなっているのは意外で、体感ではもっと高配当株が買われている印象でした。ファクターの傾向もやはり来月もリセッション懸念のマーケットが続くなら引きずる可能性が高そうで、今月の動きはなんとなく頭に入れておきたい。

所感

  • 9月はやはりダブルスコープの暴落劇が印象的でした。ぼくの感じたことはまいるさんのnoteとほとんど同じで、いつのまにこんなことになってたんだ! と狐につままれたような気持ちです。関連銘柄の信用残の増え方を見ると某氏のイナゴは数百億、下手すると1000億を超えるような資金量がおそらくあって、それがハーメルンの笛吹きよろしく特定の銘柄にぶわーっと群がっていくのだとするとなかなか恐ろしい。勝手に盛り上がって勝手に沈没してくれるならよいのだけど、新興市場全体のセンチメントに水を差してしまうのは勘弁してほしいものです。とはいえそういう参加者がいる以上、これはこれで何とか対応していかないと。

[今週のトレード] 2022/9/30

今週の資産推移は+0.6%(+175万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-4.2%、マザーズ指数が-2.4%と指数に対してアウトパフォームでした。

今年もう何回目かのリセッション懸念モードに入って株が売られ、悲観論があふれかえる1週間となりました。またかよ。ここまで企業業績の見通しが強いことが株式市場の支えになっていたと思いますが、FedExのガイダンス撤回、Appleの増産キャンセル、Kioxiaの3割減産など景気の変調を示唆するニュースがどんどん出てくるようになりセンチメントが悪化しています。ぼく自身、日々ニュースを読んでいると「こりゃ不景気待ったなしだな!」と感じますし株なんて下がるでしょという気分にもなります。

www.nikkei.com

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今週は外需シクリカルなやつらを手じまって(日本製鉄、santec、クミアイ化学)、かわりに内需グロースを買って(INTLOOP、ポーターズ、グッピーズ)、全体のポジションサイズはほぼ変わらず。ひとたびリセッション懸念モードに入ると半月くらいはシクリカルなセクタが売られ続けるイメージがあり、下げの初動でいったん外しておいて、このところ相対的に強い小型のグロース株に入れ替えようという意図です。

ポーターズはみんな大好きSaaS企業で吸収金額が7.1億と9~10月のIPOでトップクラスに小さく、ロックアップも問題ありません。PER22.8と指標的にも安く見えるし、来週以降どこかで雰囲気かわってIPOが買われる時間帯が来たときに選好される可能性が高そうでまあ買っておくかくらいの感じです。あまり長く持つつもりはありません。

グッピーズは8月決算の会社ではやくも半月後には本決算発表があり、とりま本決算をまたぐつもりです。ここは2022年3月1日からクリック単価を100円から120円に変更しており、FY22/8の業績には値上げの効果が6ヶ月分しか乗りません。FY23/8のガイダンスは12ヶ月まるっと120円前提で作成されるはずで、課金の仕組みからすると差額の20円はそのまま粗利になると思われます。会社には今後もクリック単価を値上げしていく意思があり、ダイレクトリクルーティング(スカウトメッセージを1通1000円で送ることができる)のメッセージ数が伸びているなど、今後の成長がイメージしやすいサービスです。1発目の本決算でありガイダンスの傾向がわからず、どう出してくるかリスクがありますが、強いガイダンスを出してくれるようであればより長い目線で保有できるかもしれないと考えています。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 291,500,277円
  • 前日比 +762,563円 (+0.26%)
  • 月初比 +1,040,327円 (+0.36%)
  • 年初比 +37,664,743円 (+14.84%)
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[今週のトレード] 2022/9/22

今週の資産推移は-0.6%(-157万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-1.2%、マザーズ指数が-3.3%と指数に対してアウトパフォームでした。

月金と休みで3日だけの週。水曜夜のFOMCで今後のさらなる利上げが示唆され株式市場は下落しました。ダブルスコープの影響は思いのほか大きくて、はっきりと地合の重しとなっていました。今週のマザーズ指数の推移を見ると火、水と弱く、木曜日にダブルスコープが寄った後はリバウンドに転じてTOPIXにアウトパフォームしました。TwitterのTLを見るとダブルスコープへの注目度はS安に張り付いて悲鳴が響き渡っているときが高くて、寄ったあとは鉄火場の参加者を残してだんだん人が捌けていく感じで、この注目度が新興市場のセンチメントに連動していたように感じます。

jp.reuters.com

今週は3日だけということもあってあまり売り買いせず、月曜日に初値がついたeWeLLを買って含み損になっています。9月、10月のIPOの中ではもっともよい会社で、事業環境から堅実な成長が期待できて(訪問看護ステーションの電子カルテ導入率はまだ55%、事業者数も増えている)高い売上成長率と利益率をそなえたバーティカルSaaSの会社で、機関投資家も手を出せる時価総額だし、ロックアップしっかりしてるし、2Qまでの進捗率から上方修正が期待できるし、どれか買うならこれかなと思いました。時価総額を見るとちょっと高すぎるように思えるけど、M&A総研もサンウェルズも最初にそう思ったところから2倍くらいの株価になっていて、IPOセカンダリは自分のバリュエーションの目線に重きをおかないほうが勝てる気がするし……みたいな感じです。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 289,750,568円
  • 前日比 +690,687円 (+0.24%)
  • 月初比 -709,382円 (-0.24%)
  • 年初比 +35,915,034円 (+14.15%)
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[今週のトレード] 2022/9/16

今週の資産推移は-3.3%(-981万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-1.4%、マザーズ指数が-0.6%と指数に対してアンダーパフォームでした。

CPIショックふたたび。火曜発表の米国CPIが8.3%とコンセンサスを上回り株式市場が急落、先々月の再現となりました。インフレがはっきりと落ち着くまでは毎月これをやりかねず、CPIが再注目イベントという状況がしばらく続きそう。日本株は相対耐えており、小型新興株も指数よりも強い印象でしたが、金曜日に最近盛り上がっていたダブルスコープがS安をつけて週明けも下げそうで、個人のセンチメント悪化が懸念されます。観測範囲でダブルスコープを触っている人はあまりおらず、一部の人たちが喰らうだけのコップの中の嵐で終わってくれればと思っています。これが新興市場全体の下げにつながるようだとしんどくなりそうです。

jp.reuters.com

なかなか腰を据えて保有できるポジションが見つからず、目先によい開示が出てきそうなものを小さめに買っています。3Qが予想よりも良く本決算までに上方修正が出ないかなと思っているクミアイ化学、本決算をまたげそうで(四季報よりは上のガイダンスが出てきそう)優待権利日も近いAB&Companyなど。神経質で難しい相場が続きそうで、増やすよりも減らさないようにしたいものです。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 291,322,276円
  • 前日比 -5,061,686円 (-1.71%)
  • 月初比 +862,326円 (+0.30%)
  • 年初比 +37,486,742円 (+14.77%)
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[今週のトレード] 2022/9/9 3億円到達

今週の資産推移は+6.6%(+1866万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+1.8%、マザーズ指数が+3.2%と指数に対してアウトパフォームでした。

なんだかよくわからないが強かった1週間。アメリカ市場がパウエルのタカ派講演から立ち直ってリバウンド、日本の小型新興株も先週金曜のヤバめな雰囲気がなかったことになって浮ついたテーマ株があちこちで吹き上がっています。金利は逆イールドが続いており、原油も80ドル前半まで下がるなど他のアセットクラスはリセッションっぽい動きをしており、株だけがちゃんと織り込んでいないように思えて不安感があります。信用買い残の増え方も気に掛かります。

今週は敵対的TOBに移行したシダックスを残り1万株まで減らして、そのぶん他のポジションを買い増ししました。理屈が通っているのは経営陣のほうだと思うけれど契約の縛りを乗り越えるハードルが高そうだし、ユニゾンが抜けたら創業家による放漫経営に逆戻りしそうな気配を感じるし、自分の期待していたストーリー(ユニゾンが立て直しに成功して業績回復)はもう実現したのだし、敵対的TOBのニュースで株価が跳ねたところが絶好の手じまいチャンスだと思ったんですね。

note-mutual.com

証券口座のお金が3億円を超えました。入出金(入金570万、出金3000万)を加味すると累計の利益としては約3.3億、税抜きでは約2.7億になります。プログラマーの仕事で稼いできた金額よりも株の利益のほうがずっと大きくなって、ポチポチ売り買いしてるだけでこんなにカネが増えるのはおかしなことだよな、と思いながらやってます。今のやり方でいつまで勝てるのかわかりませんが、勝てているうちはやり続けたい。そのうち勝てなくなったら井村さんのファンドに全額入れて、株の代わりにパチスロをやるつもりでいます。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 301,132,069円
  • 前日比 +6,996,048円 (+2.38%)
  • 月初比 +10,672,119円 (+3.67%)
  • 年初比 +47,296,535円 (+18.63%)
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