駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2021/11/5

今週の資産推移は+4.7%(+1164万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+2.0%、マザーズ指数が+4.1%と指数に対してアウトパフォームでした。

心配していた衆院選自民党単独過半数を取って、週明けは全面高となりました。積み増していたぶんのヘッジを月曜の寄りで手じまって-100万くらい。御祝儀相場で上がってくれたらよかったのですが火曜日からは横ばいとなり、しかもメルカリ(今週+14.0%)など一部の大型株が指数を引っ張る展開で、個別は指数ほど強くなかった印象です。先週末に上方修正を出したシャルレが+1000万ほど寄与しており、それを差し引いたらギリギリのプラスでした。

jp.reuters.com

決算シーズンも折り返しにきましたが今回は反応が厳しい。鉄鋼や海運を筆頭にシクリカルなセクタは決算が出口になっており、コンセンサスを超える決算でも寄りだけ高くて下げっぱなしになるものが目立ちます。序盤戦はまだやさしくて、見え見えの好決算を出した半導体商社が暢気に買われたりしていましたが、日を追うごとにキツくなってきた感じ。

今週前半に「今後のことはさておき、この決算は良いはずだから」で買った三菱ケミカル日本冶金工業、東ソーなどでマイナスを叩いてこりゃマズいと思い始め、後半からはポジション数を絞ったり、決算発表前に手じまったりするようになりました。資源株のポジションも新日本電工と三井松島は手じまって、INPEXだけ残しています。指数は高めの位置でボラティリティも落ち着いており、どうも決算の反応だけアンバランスに悪いように感じます。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 258,724,007円
  • 前日比 -6,119,113円 (-2.31%)
  • 月初比 +11,636,931円 (+4.71%)
  • 年初比 +132,706,088円 (+105.31%)
現物

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信用

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先物

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[今週のトレード] 2021/10/29

今週の資産推移は+0.7%(+182万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.1%、マザーズ指数が-0.5%と指数に対してアウトパフォームでした。

10月の資産推移は+0.5%(+122万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-1.4%、マザーズ指数が-1.8%と指数に対してアウトパフォームでした。

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10月は資産推移もおとなしく、トントンくらいの着地となりました。ポートフォリオで2桁%上がった銘柄はアートスパーク+25.8%、テクノスマート+17.0%、スプリックス+13.1%、テラプローブ+12.3%。2桁%下がった銘柄はフロンティアインターナショナル-24.2%、ユーザベース-16.7%、シダックス-15.7%、STIフード-14.3%、きずな-11.2%、BuySell-11.0%でした。

資産推移の内訳(含み損益込み、概算)としては、上がった4つの銘柄で+1000万、下がった6つの銘柄で-1700万。先物のヘッジ売りで+200万、決算ギャンブルで+500万(大部分がアスタリスクの利益)、その他で+200万でした。

ポジションサイズの大きなシダックスとフロンティアインターナショナルが2桁%のマイナス、他にも中長期で持っているポジションが全体的に弱く、そいつらが下げた分を決算ギャンブルと資源株で損失補填してなんとかプラスに持って行ったという1ヶ月でした。来月はいよいよ決算シーズン本番で勝負の月となります。

今週末に衆院選が行われます。与党が過半数を割れることはまずないだろうと思いつつ、決算ギャンブルのポジションで過積載ぎみになっていることもあってヘッジを増やしてます。個別株の買いが4.90億、日経平均先物のヘッジ売りが2.32億換算で、差し引き2.68億のネットロング。個別株の買いが証券口座の資金の2倍になると多いという感覚で、コロナショックの入り口でそれくらい持っていてクソほど食らった記憶もあってストレスを感じます。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 247,087,076円
  • 前日比 -2,869,476円 (-1.15%)
  • 月初比 +1,217,552円 (+0.50%)
  • 年初比 +121,069,157円 (+96.07%)
現物

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信用

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先物

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[投資本] 調達・購買・財務担当者のための 原材料の市場分析入門 (新村直弘)

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企業の購買担当者に向けて原材料価格がどのように決まるか解説した本。石油、天然ガス非鉄金属、貴金属、穀物が扱われています。資源株を触るようになったので基礎的な知識を学ぼうと思って読みました。

コモディティの価格に影響を与える要因が幅広く列挙されており、人口動態や実質GDPのようなマクロ要因から、「○○が××に影響を与える」という個別の因果関係まで書かれています。たとえばトウモロコシの生産コストの20%は燃料代と肥料代が占めており、化学肥料の生産にエネルギーを多量に使用することもあって、資源価格への感応度が大きいんですよとか、そういうトリビアめいたことがわかります。なおトウモロコシは20%だけど小麦は15%、大豆は10%程度で、資源価格の影響をもっとも受ける穀物はトウモロコシなんだとか。投機資金の影響についても、投機資金割合やその動き方が商品ごとに検討されています。

また、実務家向けの本らしく、資源価格の変動が企業にどのような影響を与えるかも文量を割いて書かれています。株式投資をやるにはむしろこちらのほうが役に立ちそうです。エネルギーにしろ穀物にしろ日本の法制度に制約される部分も大きいのですが、自分の知らなかった制度の話をあれこれインプットできました。

類書を他に読んでいないので比較はできませんが、自分の知りたかったことが書いてあってとても良い本でした。図書館で借りて読みましたが買って手元に置いておこうと思います。

資源生産者

油田や鉱山から生産コストをかけて資源を獲得し、販売して利益を得る。生産コストが固定的であるのに対して販売価格は変動するため、企業業績は商品市場の動向に大きく左右される。

長期契約や先物によるヘッジで業績を安定させることも可能であるが、伝統的に商品市場の価格変動リスクを100%取る企業が多い。ただし、自己資本が少ない企業においては、市場価格の変動が破綻に繋がるリスクがあることから、価格変動リスクをヘッジしているケースもある。

石油精製業者

原油を輸入し国内で石油製品に精製して販売する業態であり、原油と石油製品の価格差(スプレッド)が利益となる。原油価格と石油製品価格は常に連動するわけではなく、基本的にはスプレッドに企業業績が左右される。

日本の石油元売りには民間備蓄制度が適用されるため、原油と石油製品を一定量在庫として保有しなければならない。相場が大きく変動すると在庫評価損益が業績に影響を与える。

原油先物買いと石油製品の先物売りを組み合わせることで、スプレッドの変動をヘッジすることは可能であるが、石油元売りの扱う規模では証拠金が莫大になるなどのオペレーション上の制約があり、調達コストの上昇分をそのまま最終商品価格に転嫁することが多い。

金属製造業

石油精製業者と似た構造を持つ。非鉄金属では精錬品の価格がLMEベースで決定されるケースがほとんどであり、売上高はLMEの動向に左右される。また、鉱山会社との交渉で決定されるTC/RCがその年の営業利益の基準となる。

なお、TC/RCはLME相場が上昇して鉱石需要が増加しているときには鉱山会社に有利になるように低く、逆にLME相場が下落しているときは精錬業者に有利になるよう高くなる傾向がある。

金属の精錬に大量のエネルギーを消費する特徴がある。鉄鋼業であれば燃料のほか、原料炭価格の上昇が利益の圧迫要因となる。

運輸業

人やモノの輸送に大量の燃料を消費するため、燃料価格の上昇リスクを負っている代表的な業種である。燃焼価格の上昇分を運賃に上乗せすることができないと、燃料価格の上昇は利益の減少に繋がる。

空運業では、サーチャージ制が国際線で採用されているため、燃料価格の上昇リスクは軽減されている。ただし、サーチャージ制のない国内線は新幹線などの代替手段が存在することもあり、燃料価格の上昇分を顧客に転嫁するのが難しい。そのため、国内線向けの燃料価格のみをヘッジするケースが多い。定期的に燃料価格上昇リスクを回避する「定例ヘッジ」を活用していることでも有名である。

海運業では、燃料価格の上昇を荷主に転嫁できるBAF付になっている契約と、船賃が固定価格になっている契約があり、それらの割合によって企業業績への影響が変化する。

陸運業では、トラック輸送が2008年よりサーチャージ制を導入している。ただし大手と下請けの契約は固定価格となっていることがあり、その場合は燃料価格の上昇リスクを下請けが負うことになる。鉄道やバスは燃料価格の上昇を顧客に転嫁することが難しく、公共交通では燃料価格が業績を圧迫すると県や市町村から補助金が出されている。

電力、ガス会社

原燃料費調整制度によって燃料価格の上昇を電力・ガスの販売価格に転嫁する。

算出に用いる燃料価格の参照期間にズレがあり、たとえば1~3月の燃料価格が電力・ガス価格に反映されるのは6月になる。このとき、6月の売上は3ヶ月前の燃料価格で、費用は6月の調達価格で決定される。そのため、原油LNGの価格上昇は利益の減少要因となる。

[今週のトレード] 2021/10/22

今週の資産推移は-0.1%(-24万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-1.1%、マザーズ指数が-1.2%と指数に対してアウトパフォームでした。

決算シーズンが間近となり、決算ギャンブルの建玉をあれこれと建てています。前回と同様にセクタごとの強弱がハッキリわかれる決算シーズンになりそうで、強いセクタを素直に買っていくつもりです。たとえば商船三井は2Q決算発表で上方修正と増配を同時に発表するでしょうが、こういう誰もがわかっているやつも一回は上がるんじゃないかと思ってポジションを取っています。

今回はいちばんポジションサイズが大きくなるタイミングと衆院選がぶつかり、かつ与党に不利な情勢が伝わっており、リスクの取り方が悩ましいところ。買いたいものは買いたいだけかって、そのぶんヘッジを増やして調整するのがよいのかなと思っています。野党が候補を一本化したため拮抗する選挙区が多く、不確定要素が大きくなっています。

www.jiji.com

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 245,266,581円
  • 前日比 +3,314,304円 (+1.37%)
  • 月初比 -602,943円 (-0.25%)
  • 年初比 +119,248,662円 (+94.63%)
現物

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信用

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先物

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[今週のトレード] 2021/10/15

今週の資産推移は+1.9%(+469万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+3.2%、マザーズ指数が+1.9%と指数に対してまちまちでした。

先週金曜日からのリバウンドが継続し、日経平均は29000円まで戻しました。エバーグランデの問題も片付いておらず、エネルギー不足からのサプライチェーンの混乱も収まらないのに、こんな簡単に上げてよいのかと不思議な感じがします。今週で決算発表が一段落しましたが、コロナで追い風を受けた企業(IDOM、USENNEXTなど)がコンセンサスくらいの決算で10%下げて、アパレルなどアフターコロナの企業は期待外れの決算でも大して下げないという、対照的な反応が見られました。今月末からの決算シーズンでも同じような傾向になると見ておいたほうがよさそうです。

資源株をさらに増やして、3銘柄(INPEX、三井松島、新日本電工)で資産額の25%になりました。過去のインフレ局面でもっともパフォーマンスの良かったセクタが資源株だったことから、インフレが懸念される状況でポートフォリオに入れておこうと思ったのと、商品市況の影響が強く指数にあまり連動しないので分散効果にも期待しています。

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詳しいセクタでなく個別の企業を精査する能力はないので、資源価格への感応度を調べてより大きいものを買っています。INPEXは石油、三井松島は石炭、新日本電工はフェロアロイ(フェロマンガン)です。なおINPEX天然ガスの開発も行っていますが、足下の天然ガス急騰の恩恵はほとんど無いようです。INPEX天然ガスの大部分を原油価格に連動する契約で売っており、ものの本によると天然ガスの販売価格はおおむね3ヶ月前の原油価格を参照して決まるとのことです。よって、業績はほぼ原油価格と為替に従って変動します。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 245,506,236円
  • 前日比 +5,208,207円 (+2.17%)
  • 月初比 -363,288円 (-0.15%)
  • 年初比 +119,488,317円 (+94.82%)
現物

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信用

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先物

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[今週のトレード] 2021/10/8

今週の資産推移は-1.7%(-428万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-1.2%、マザーズ指数が-2.3%と指数に対してまちまちでした。

先週の流れを引き継いで日経平均は8日連続でマイナス、高値から10%程度の調整となりました。外国人投資家が9月5週に1.7兆も売り越しており、外部環境よりも岸田政権が忌避されたことが大きいように思います。自分のポートフォリオも足並みを合わせて8日連続の資産減となり、指数と同じくらいの下げ幅となりました。ただし全体的に下げ方は緩やかで、少しリバウンドが始まるとすぐにIPO銘柄が+10%くらい上げたりしていて、セリクラという雰囲気はありません。

www3.nhk.or.jp

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海運と入れ替わりで素材セクタが注目を集めるようになり、観測範囲にいる個人投資家がこぞってINPEXなどの資源高で恩恵を受ける株を買っています。この個人がいっせいに同じセクタの大型株を買い込む現象はここ最近の特徴で、売上は出てないけど夢はあるというタイプの銘柄(最近だとQDレーザーみたいなやつ)が前ほど好まれなくなっているのとあわせて、個人の選好が変わってきているような気がします。地に足が付いてきたというか。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 240,814,815円
  • 前日比 +3,932,709円 (+1.66%)
  • 月初比 -5,054,709円 (-2.06%)
  • 年初比 +114,796,896円 (+91.10%)
現物

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信用

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先物

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[今週のトレード] 2021/10/1

今週の資産推移は-1.4%(-345万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-5.0%、マザーズ指数が-2.8%と指数に対してアウトパフォームでした。

9月の資産推移は+7.6%(+1753万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+3.5%、マザーズ指数が-0.7%と指数に対してアウトパフォームでした。

総裁選で岸田さんが勝ったらとたんに日本株が下がり(今週は外部要因も大きかったですが)、外国人投資家の動向も売り越しに転じて一気に雲行きが怪しくなってきました。総理が誰であれ与党が選挙で勢力を維持できれば良いと思うんで、今後出てくる支持率の数字を見てみたいです。ここ1ヶ月くらい抑えめにしていた日経平均先物の売りを増やそうか考えています。

kabumatome.doorblog.jp

9月は大型株が優位で、日経平均+4.9%に対してJASDAQ指数はわずか+1.1%、マザーズ指数はマイナスとなり、小型株中心のポートフォリオには難しい相場でした。ポートフォリオで上がった銘柄はフロンティアインターナショナル+90.1%、シダックス+22.6%、CARTA+20.7%、スプリックス+11.3%、シャルレ+9.9%でした。下がった銘柄はセルム-9.5%、デコルテ(※売却済み)-9.4%、キャリアリンク-8.1%、BuySell-8.0%、全研本社-7.4%でした。

資産推移の内訳(含み損益込み、概算)としては、上がった5つの銘柄で+2600万、下がった5つの銘柄で-700万。先物のヘッジ売りで-600万、決算ギャンブルで+300万(大部分がタンゴヤの利益)、その他で+100万でした。

9月はフロンティアインターナショナルとシダックスの2つで+2100万くらい寄与していて、それを差し引いたらマイナスでした。全体としては個別株の買いと先物の売りで股割きになり、ポートフォリオの新興株がダラダラ下がっていく厳しい展開で、マイナスで終わっていてもおかしくなかった。運良く指数に勝てた月だったという実感です。

シダックスはずっとポートフォリオ塩漬け株になっていたポジションで、待つ期間が長かったのですが、ようやく期待していた水準のガイダンスが出て、このタイミングで上がってくれたのはありがたいことです。フロンティアインターナショナルもそうですが、こういう1~2年後くらいの業績変化を推測してポジションを取っておくのが自分のやりたいスタイルだとあらためて認識しました。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 245,090,021円
  • 前日比 -779,503円 (-0.32%)
  • 月初比 -779,503円 (-0.32%)
  • 年初比 +119,072,102円 (+94.49%)
現物

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信用

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先物

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