駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2022/8/12

今週の資産推移は+1.7%(+464万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+1.3%、マザーズ指数が-0.6%と指数に対してアウトパフォームでした。

水曜夜に発表された米国CPIが+8.5%とコンセンサスを下回り、インフレのピークアウトが見えてきてリスクオンモードに。日経平均は28500円を回復し、TOPIXの年初来は-1.0%とプラ転が見えるところまできました。リセッション懸念が消え去ったわけではなく、時間がたてば下げ相場に転換しそうに思っていますが、しばらくは上値を試す展開になるでしょうか。ともかく今週の米国CPIはマーケットの節目となるイベントだったと思います。お気持ちインフレヘッジで持っていたINPEXはもういいだろうと思って金曜日に手じまいました。

www.nikkei.com

決算シーズンはようやく終わりが見えてきました。取ったり取られたりしていますがトータルではプラスになりそうです。今回の決算シーズンは尻上がりで決算への反応がよくなっていき、決算発表が集中する今週金曜日にはCPIのおかげで主要指数が2%も上げるという、予想外にやりやすい展開となってくれました。自分も今年のパフォーマンスを年初来プラスに持っていくことができました。決算シーズン全体を通しての所感は来週の記事に書くつもりです。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 274,347,187円
  • 前日比 +1,779,903円 (+0.65%)
  • 月初比 +7,898,871円 (+2.96%)
  • 年初比 +20,511,653円 (+8.08%)
現物

信用

[今週のトレード] 2022/8/5

今週の資産推移は+1.2%(+326万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.4%、マザーズ指数が+1.6%と指数に対してまちまちでした。

先月中旬からのリバウンド相場は思いのほか息が長く、ついに日経平均は28000円を回復しました。決算シーズンを堅調な地合で戦えるのはほんとうにありがたいことですが、今夜(金曜夜)に雇用統計、来週水曜日にアメリカCPIと重大イベントが控えており、いつ崩れるかわからない緊張感があります。

今週の決算への反応は地合のおかげかだいぶよくなって、先週の記事で書いたほどネガティブなものではありませんでした。やはりセクタで選好されているきらいがあるのと、バリューよりもグロースのほうが評価が甘く、グロース優位な現在のマーケット環境が決算への反応にもあらわれているように見えます。また、よく知られた悪材料で時間をかけて下げてきた株が決算をきっかけに反発するケースがまま見られます(スシローやIRJapanなど)。こういうのを決算発表翌日の寄りで買うのは期待値がありそうです。来週はグロース株の決算が集中しますが、それなりに強気に決算ギャンブルのポジションを取ってもよさそうに思います。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 269,706,465円
  • 前日比 +2,223,229円 (+0.83%)
  • 月初比 +3,258,149円 (+1.22%)
  • 年初比 +15,870,931円 (+6.25%)
現物

信用

2022年7月の振り返り

パフォーマンス

7/13発表の米国CPIがコンセンサスを上振れしてヒヤッとするもマーケットは冷静な反応で、そこからリスクオンに切り替わって月末まで強い相場が続いています。今月はダウ+ 6.7%、ナスダック+12.4%と日本よりアメリカの指数のほうが強く、バリューよりもグロースが上げるという今年ここまでとは逆の動き。こういうときは数日で元に戻ってしまい結局ショートカバーで上がっていただけでした、というのが最近のパターンですが、VIXも21.3まで下がって金利コモディティもピークを打ったような動きになり、「今度こそ底打ちなのでは?」という声も聞かれます。

指数は不景気を織り込んだというには高い位置にいるように思うし(特にアメリカ)、どちらかというとまたぞろ下げ相場に転換して底を試しにいくような気がします。ですが機関投資家へのアンケート結果を見るとセンチメントは悪くリセッション警戒モードで、株式のポジションもすでに低い水準にあるらしく、ここから下げる余地はあまりないのかも。いずれにしても自分の相場観なんて当てにならないし、リスク量は変えずにポートフォリオの中身だけ入れ替えています(運用金額に対して個別株のロング130-140%、ショート50%、ネットして80-90%くらい)

今月に入って日本のコロナ感染者数が増えており、ポートフォリオにコロナで悪影響を受ける会社が多いので推移を気にしています。今のところ政府は行動制限をしないと言っていますが、いまの政権は世論に押されて態度を変えかねないと思うし、感染者数のピークまでまだ少し日数があります。コロナを理由にポジションを弄ることはしていません。

今月末ついに去年11月からのドローダウンを回復し、年初来もプラスに復帰できました。年初来がマイナスだとなんだか気分が悪いし、大きな買い物するのに躊躇したりしてしまうわけで、プラスにできて楽になりました(自分の生活と証券口座の状況は切り離すべきですが、なかなかそうはできない)。今年はプラスなら御の字という相場だと思っていて、このままプラスで今年を終えられればよいのですが。

ポートフォリオ

ポートフォリオの状況です。今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと以下の通り。

  1. 月の途中で買ったもの: -220万 (#4, #17, #23)
  2. 月初から持ってたもの: + 1820万 (1.の5つ以外)
  3. 短期トレード: +1150万
  4. 指数ヘッジ: -600万
  5. 配当: +130万

1.は決算を見てポートフォリオに入れたもの。グッドパッチを決算前から買っていて、決算後のS安を喰らったことでマイナスになっています。

2.は月初30814万のポジションサイズに対して+1590万となり、パーセンテージにして+5.2%。TOPIXに近い数字ですが、いまはそこまでキラキラしたポートフォリオではないので妥当なパフォーマンスと思います。フロンティアインターナショナルが大きくプラス寄与していますが、なぜ今月こんなに上がったのかわからず。イベント会社でコロナの悪影響を受けるため、どちらかというと売られそうな会社です。ドラフト、全研本社、ユミルリンクなど東証グロース市場のポジションがグロース株が買われる流れにのって貢献してくれました。逆に先月までよかったシダックスがトップのマイナス寄与となりました。

3.は今月こんなに勝ってたのか。内訳を出すと決算ギャンブルで+400万、IPOセカンダリで+410万(サンウェルズとエアークローゼット)、それ以外で+340万。サンウェルズが+340万と大きめに寄与しています。

日本株マーケット

トップは珍しくサービス業。さまざまな業態の会社が混ざっている業種ですがリクルート、エムスリー、ZHDなどが買われました。2位の海運は大手3社が上方修正を出したため。3位の精密機器は時価総額上位のHOYAが+14.5%、テルモが+10.8%と買われており個別企業が引っ張ったように見えます。長期金利が低下したことから金融系の業種が、コモディティの調整から鉱業や卸売業が、コロナで航空業が下位にいます。

今年これまでの傾向とはうってかわって高PER>低PER、高PBR>低PBRとグロース優位に。高ROEなどクオリティ系のファクターも上位に出てきています。興味深いのは「高信用残/売買高レシオ」が最下位にいることで、信用買い残が重いと上がりづらかったようです。反発局面ではつねにこういう動きになるんだろうか。

所感

  • 特に書くことないな……。最近になって証券会社のレポートをわりと読むようになりましたが、レポートの中で参照されている業界団体や調査会社の名前をググってサイトに行って、そこで公開されている統計情報や出版物を見ていくと投資に役立つインプットが見つかることがあります。マイナーな業界でもちゃんと業界団体があって、サイトに月次が載ってたりします。

  • 公的な統計情報ももう少し使いこなせるはずと思いつつ、データの扱い方がわからず活用できていないものがあるし(貿易統計とか)、決算ギャンブルの精度をあげるためにやれることはまだまだあると思うんですね。そもそもデータ処理をもっと効率化できないと自分の処理能力が追いつかないという問題もありますが。

[今週のトレード] 2022/7/29

今週の資産推移は+6.0%(+1508万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.8%、マザーズ指数が+0.8%と指数に対してアウトパフォームでした。

木曜夜に発表されたアメリGDPが-0.9%と予想を下回り(コンセンサスは+0.5%)、ついにテクニカルリセッションとなって株も売られるかと思ったら、その日のS&P500は+1.21%と力強く上昇して引けました。この強さが下げ相場の一時的なリバウンドに過ぎないのか、ここから本格的な底入れになるのか。「強気相場は懐疑の中で育つ」というフレーズがありますが、コロナショック後もこんな感じでマクロな不安材料のある中でスルスルと上がって行ったのを思い出します。今回も同じようになるとよいのですが、ともあれ決算シーズンの地合が堅調なのはありがたいことです。

www3.nhk.or.jp

決算シーズンの最初の週は決算への反応が厳しく、買いでまたいで期待値を取りづらくなっているように見えます。円安による増益が無視される反面、原価高やロックダウンによる減益は数字なりに下げたりして、おなじ一時的な要因なのに非対称な反応となっています。半導体など先行きが不安視されるセクタはコンセンサスを上回る決算を出しても容赦なく売られ、決算の数字よりもセクタによる選別が効いているという印象。前回の決算シーズンがイージーで、高配当を出しそうなやつをばーっと買っておけば勝てただけに、難易度の落差が激しくてスイッチの切り替えが必要そう。

買いは難しいので数を絞ったほうがよさそう、とくにシクリカルなセクタはよほど自信があるやつだけにしたほうがよさそう、過去1年くらいに人気化したやつは避けたほうがよさそう、以前なら決算発表当日に期待上げしたような小型の新興株もむしろ警戒されて当日下げたりするので期待上げを取るポジションも前ほどはワークしなさそう、というあたりが決算シーズンここまでの所感です。あとはショートのほうが勝ちやすそうなので、苦手ですがなるべくショートポジションを取ってみようと思っています。

そしてついに去年11月からのドローダウンを回復することができました! 1月に-20.2%という悶絶ものの損失を出して、その後も厳しい相場が続いて今年はマイナスで終わると覚悟していましたが、今月グロース株が買い直される流れにうまく乗ることができました。いつ1月みたいな相場に逆戻りしてもおかしくないと思うんで、リスク量を抑えつつ、地合がよいうちにリードを稼いでおきたい。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 266,448,316円
  • 前日比 +3,199,504円 (+1.22%)
  • 月初比 +22,882,440円 (+9.39%)
  • 年初比 +12,612,782円 (+4.97%)
現物

信用

[今週のトレード] 2022/7/22

今週の資産推移は+0.8%(+210万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+3.4%、マザーズ指数が+5.2%と指数に対してアンダーパフォームでした。

先週後半から日経平均は7連騰、落ち着いたボラティリティで緩やかに上昇していくゴルディロックスっぽい雰囲気です。足下の決算発表の内容が比較的良好であること、インフレのピークアウト期待が理由として挙げられています。今週はセクタやサイズに偏らずまんべんなく上がる、誰もが幸せになれる1週間で、これが決算シーズンの終わりまで続いてくれるとありがたいのですが。なお今週は指数に大きく劣後していますが、先週金曜発表の決算で2つ喰らったぶんが-2.5%くらい寄与しています。

www3.nhk.or.jp

7月ここまでの決算を見て、トレジャーファクトリーとグッドパッチをポートフォリオに入れました。

トレジャーファクトリーは1Q決算で上方修正を出しましたが、修正幅があきらかに保守的で、上振れした着地が見込まれます。下期偏重の季節性があること、不景気で業績が落ちない業態であること、リユースの上場企業はいずれも業績好調で注目が高まっているセクタであることから保有しやすい銘柄でもあります。月次を見ながら保有し、既存店売上が悪化するようならそこで売るつもり。

グッドパッチは3Q決算をミスって翌日S安となり、時価総額は年初に200億を超えていたところから85億円まで下がりました。投資家に失望された状態で目先の株価に不安はありますが、この時価総額なら安いように思うし、元々買いたいと思っていた会社でもあり、このタイミングでポートフォリオに入れました。

ここの業績には3Qが弱い季節性があります。年度末に終わるプロジェクトが多く、稼働率が下がる四半期となるためです。前期のKPI推移を見ても2Q→3Qで顧客社数が下がっており、今期3Qの悪さも半分くらいはそれで説明が付くと考えます(IT業界の景況感が良いはずなのに落ち方が大きいこと、ドイツの状況など気にかかる点は残りますが)。労働集約的なビジネスで人員数がKPIとなりますが、採用は3Qも順調でした。

ここは東京のITエンジニアのコミュニティでプレゼンスのある会社で、良い評判を聞きます。知り合いも1人勤めていて、だいぶ前のことですが話をしたときはカルチャーの良さを感じました。ITコンサルやWebデザインの会社がおしなべて好調な業績を維持している中で、この会社だけダメになっていく可能性は低いように思われ、ここから業績が回復することにベットしてみます。リスクはIT業界の景況感が悪化すること、単価を上げようとするとデザイン系のコンサルファームと競合しますがそこに勝てないこと、採用がうまくいかず人員数の増加ペースが落ちることでしょうか。

なお今期3Qは買収した子会社の連結が始まることもあってもっと良い数字を期待していて、それで決算前から買っていましたが裏目に出てしまいました。小型グロースは決算をミスったときの売られ方がすさまじい。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 251,368,840円
  • 前日比 -1,283,927円 (-0.51%)
  • 月初比 +7,802,964円 (+3.20%)
  • 年初比 -2,466,694円 (-0.97%)
現物

信用

[今週のトレード] 2022/7/15

今週の資産推移は+2.1%(+511万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.3%、マザーズ指数が-0.7%と指数に対してアウトパフォームでした。

参院選は与党が大勝。水曜夜に米国CPIの発表があり、コンセンサスを上回る結果が出てきて前回の再現になるかと身構えましたが、今回は金利も大して反応せず株も一瞬下げたもののすぐに戻り、前回とは真逆の反応となりました。自分は発表された数字を見て素直にヤバいと思い、速攻で日経平均先物をショートしたらあえなく損切りとなりました。2回目ともなると事前によほど警戒されていたのだと思いますが、このあたりつくづく難しい。

www.bloomberg.co.jp

先週今週でやったこととしては、決算への反応がやたら良いのでちょっと大きめにポジションを取ろうとして、そのためのポジション調整で高配当株をいったん全部手じまって、気合い入れて決算ギャンブルに励んでました。木曜までは良い感じで今週のパフォーマンスもそこそこのプラスにできましたが、金曜発表分で2つやらかしてしまい来週は大きなマイナスからのスタートとなります。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 248,858,045円
  • 前日比 -410,625円 (-0.16%)
  • 月初比 +5,292,169円 (+2.17%)
  • 年初比 -4,977,489円 (-1.96%)
現物

信用

[今週のトレード] 2022/7/8

今週の資産推移は+3.5%(+813万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+2.3%、マザーズ指数が+5.6%と指数に対してまちまちでした。

金曜に安倍元総理が撃たれて亡くなりました。12時ごろに最初のニュースが流れたときは銃声が聞こえた、血を流しているという内容でいのちは助かればと思いましたが、すぐに心肺停止と伝わり、夕方に死亡が発表されました。そのリーダーシップで長期政権を保ち、日本のプレゼンスを高めた優れた政治家であり、彼にしかできない仕事がまだ残っていたと思います。「アベノミクス」の言葉とともに日本の株式市場参加者にとっては一時代を象徴する存在で、一夜明けても喪失感でどんよりとした気持ちが続いています。この事件で今後の日本がさらに悪い方向に向かっていくように思えてなりません。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 243,749,341円
  • 前日比 +918,331円 (+0.38%)
  • 月初比 +183,465円 (+0.08%)
  • 年初比 -10,086,193円 (-3.97%)
現物

信用