駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

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「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

[今週のトレード] 2022/11/25

今週の資産推移は+4.4%(+1460万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+2.6%、マザーズ指数が+2.2%と指数に対してアウトパフォームでした。

時間を掛けて予習をして準備万端で挑んだ決算シーズンでちっとも勝てず、決算シーズンが終わってのんびりモードで旅行に出かけていたこの2週間でやたらと増えるという、この短期的なランダム性が株の厄介なところだと常々思います。今週も小型株の相対優位が続き、よくわからない株が順番に循環物色で上がって行くというユーフォリアになっています。

今週はVC山盛りに目を瞑ってtriplaを買ったらラスト10分で12%くらい値下がりしたり、12月決算向けのポジションを建てたりして、地合の良さを恃みにポジションを増やしてポジションサイズがネットで100%を超えました(個別株の買いが155%、指数ヘッジが53%)。この地合が年末まで保ってくれたらよいけれど、需給面では目先で悪くなりそうな理由があるわけで、崩れたときの心の準備をしておきます。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 348,906,740円
  • 前日比 +933,908円 (+0.27%)
  • 月初比 +50,263,110 (+16.83%)
  • 年初比 +95,071,206円 (+37.45%)
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[今週のトレード] 2022/11/18

今週の資産推移は+8.2%(+2544万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.5%、マザーズ指数が+2.9%と指数に対してアウトパフォームでした。

決算シーズンが終わったとたん小型株優位の相場に転換して、個人の雰囲気もよくなってきています。このあたりのノリが変化が毎回よくわからない。FTXの破綻から他の取引所が連鎖倒産したり、機関投資家がFTXへエクスポージャーを持っていたという話が出てきたり、徐々に影響が広まっています。日本株ではここまで目立った反応はなく、仮想通貨関連とされる銘柄が局所的に下げるくらいで済んでいます。マーケット全体へ波及しないと良いのですが。

business.nikkei.com

今週は指数を大きくアウトパフォームしましたが、決算発表後に買われた浜井産業が+3%ほど寄与しているのが大きいです。浜井産業の2Q決算は前受金が期初から2倍弱に伸びていたのがポジティブでした(受注残を有報でしか開示しない会社なので、前受金をかわりに見ています)。定性情報にも受注の好調さをうかがわせる文言があり、時間のかかるポジションですが今後の業績に期待しています。

決算シーズンを終えて、良い内容だったものを買ってイマイチだったものを売って、ポートフォリオを入れ替えました。新しく入ったのが日本製鉄、三ツ星ベルトハードオフ、サンゲツ、リブセンス、ズーム、FCEホールディングスの7つ。手じまったのがeWell、ゲオ、ユミルリンクの3つ。11月下旬に入り、去年この時期から相場が崩れだした記憶がまだ新しくその再現にならないか気になっています。12月IPOへの換金売り、年末の節税売りが出てくる時期にもなります。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 334,309,226
  • 前日比 +4,366,360円 (+1.32%)
  • 月初比 +35,665,596円 (+11.94%)
  • 年初比 +80,473,692円 (+31.70%)
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[今週のトレード] 2022/11/11

今週の資産推移は+2.5%(+763万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+3.3%、マザーズ指数が+4.0%と指数に対してアンダーパフォームでした。

11/10発表の米国CPIが何度目かの正直でコンセンサスを下回り、S&P+5.5%、NASDAQ+7.4%となかなか見られない大きな動きとなりました。ただ日本株の翌日の反応を見ると大型株のアンワインドっぽい動きばかり目立ち、小型株はカヤの外でここから個人が儲かるような相場になるかは怪しそう。今週は東証大型株指数+3.6%に対して東証小型株指数+2.2%とサイズによる差が大きかったです。上げ相場への転換点にならなくてもいいから、年末までベアマーケットラリーが盛り上がってくれたらいいな、くらいに思っています。

決算シーズンは来週月曜を残すのみとなりました。途中からリスクテイクを抑えたこともあって低調なままで終わりそう。収支はプラスになるかどうかギリギリで、ここ2~3年は決算ギャンブルがかなり収支に貢献してくれていたのに、もし勝てなくなったら来年からどうしよう。ぼくが今くらいの熱量で株をやりはじめたのは2016年からですが、当時と比較しても個人投資家の行動様式というか流行りのスタイルは変わっていくし、勝てたやり方が勝てなくなったり逆もあったりして、変化に対応することの大切さを実感します。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 308,866,466円
  • 前日比 -300,936円 (-0.10%)
  • 月初比 +10,222,836円 (+3.42%)
  • 年初比 +55,030,932円 (+21.68%)
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[今週のトレード] 2022/11/4

今週の資産推移は+2.1%(+627万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.9%、マザーズ指数が-1.9%と指数に対してアウトパフォームでした。

FOMC後の会見でパウエル議長が市場の期待に水を差すような発言をしてNASDAQは今週-5.6%、日本もグロース株は軟調でした。今週のS&P500 Mapを見るとGAFAMの下げが著しく、たった1年前にはアメリカのグロース株が投資の正解のように言われて、それらに投資する投信やETFが次々と新設されていたことを思うと落差の大きさに驚きます。「GAFAMは参入障壁の高い事業でグローバル市場を押さえており、ITバブルのときのような割高さもなく、これほど優れた投資対象はありません」みたいなことがあちこちの記事に書かれていて、読むとまあたしかにそうだよねと思うし、ぼくも日本の個別株なんてやっていなかったらきっとNASDAQのインデックスファンドとか買って今ごろ青ざめていたことでしょう。

jp.wsj.com

決算シーズンの序盤は難易度が高く、相変わらず苦戦しています。やっぱり好決算の先回りをする参加者が増えたせいで、以前なら小型株は決算の見た目に素直に反応する傾向が強かったところが、徐々にそうならなくなってきている印象があります。ここ2年くらいで決算後のモメンタムを取りに行くトレードが流行って、小型株が強い決算を出すと決算後に大きくギャップアップするようになった(逆に決算後にモメンタムが出て株価が上がっていくことは少なくなった)ので、それなら決算前に買っておこうとみんなが考えるようになっているんじゃなかろうか。

製造業の決算はQonQで利益率がガクッと落ちたり(マキタなど)、下期が減速するガイダンスを出したり(山一電機など)、ずっと伸びてきた受注や受注残のトレンドが折れたり(東京精密など)、期待を裏切る内容のものが多くて自信がないと行きづらい感じ。サービス業で手堅い事業をやっている会社だとまたぎやすいですが、みんな同じことを考えそうでポジションが混み合っていそうでもあります。手数を減らして、視聴率が低そうなものだけやるようにしたほうがよいのかもしれません。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 301,234,967円
  • 前日比 -280,549円 (-0.09%)
  • 月初比 +2,591,337円 (+0.87%)
  • 年初比 +47,399,433円 (+18.67%)
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2022年10月の振り返り

パフォーマンス

S&P500のコンセンサスEPSが下がり続け、FANGが決算をミスる中で、株式市場はなぜか力強いリバウンドを見せた1ヶ月でした。11/2のFOMCを控えてハト派への転換を織り込んでいると解説されることが多いです。需給のよさでベアマーケットラリーやっているだけで結局は下げ相場に戻るんじゃないの? とどうしても思ってしまいますが、野村証券の10/26レポートで「アーリーシクリカル分野の部品在庫圧縮は終盤へ」とあるなど、サイクルの終わりを見据えた論説が出てくるようにもなってきています。マクロ経済のことなんてさっぱりだしどちらに行っても良いように控えめのリスクテイクにしておこうと思いつつ、個別の銘柄をみるとこれはどうみても安いのではというものが散見されてもっとポジションを取りたくなってしまうという悩ましい状況にあります。

持ち株のパフォーマンスは冴えず決算ギャンブルでも勝てず、完璧に指数負けするという見せ場のない1ヶ月となりました。東証大型株指数が今月+6.2%に対して東証小型株指数が+3.3%と、小型株が大きく劣後する自分には逆風の環境でした。マザーズ指数は今月+7.2%も上げましたが体感ではせいぜいその半分だったと思います。毎週の記事にも書いたように決算ギャンブルはどうも噛み合わず、以前よりも勝ちづらくなったように感じています。これが一時的なパフォーマンスの落ち込みであってくれると良いのですが。2022年も残り2ヶ月となり、11月の決算シーズン、12月のIPOラッシュと勝負どころが続きます。

ポートフォリオ

ポートフォリオの状況です。今月のパフォーマンスの内訳をざっくり出すと以下の通り。

  1. 月の途中で買ったもの: +120万 (#7, #20, #21)
  2. 月初から持ってたもの: +1610万 (1.の3つ以外)
  3. 短期トレード: -130万
  4. 指数ヘッジ: -1150万

1.は決算を見たりして買ったもの。IGポートは『スパイファミリー』の版権料が会社のガイダンス前提を上振れて着地するように思える(本決算の決算説明資料を見ると数千万しか見込んでいない)ことと『魔法使いの嫁』新シリーズが2023年4月から放映開始で数年前にそれで利益が伸びたことがあって再現の期待が持てなくもないことと株価の位置から期待値あるのでは? と思って買った。アドテックプラズマは受注残の推移が良く、生産キャパの増強中でそれがハマれば今期ガイダンスを超えて利益が出るポテンシャルがあってそのわりにPER5倍台なのでこれなら期待値あるかなと思って買った(ただ半導体の設備投資に業績が左右されるため足下の状況に不安はある)。FPGは大口組成のリリースがいくつも出ており来期の業績に手堅さがあるので。

2.は月初38,142万のポジションサイズに対して+1,610万となり、パーセンテージにして+4.2%。TOPIXマザーズ指数に劣後しており残念なパフォーマンスでした。リユース企業(#1,#4,#15,#19)の貢献が大きく、小型グロース(#16, #17, #22, #24, #25, #26, #27)は今ひとつ。テイツーを決算発表直前に売ってしまい、買い直せていないのが悔やまれる点です。信用買い残が大きくていったん外したら、決算後に急上昇していきました。

3.は決算ギャンブルが-190万、その他で+60万。最大利益は霞ヶ関キャピタルの+89万、最大損失はNPCの-184万でした。NPCの損失がダントツで大きく、事前に広くカタリストが知られて期待の乗った本決算をまたぐのはよほど確信がなければやらんほうがよいなと思いました。

日本株マーケット

鉱業がトップで、たしかに今月は資源株の強い日が多かったような……。INPEX原油価格がほぼ横ばいなのに+11.7%も上げています。2位のゴム製品、3位の医薬品もとくに印象がなく、今月は自分には傾向の見えない業種別指数の動きになっています。最下位の海運はコンテナ指数の低下から、鉄鋼は鉄鉱石価格の下落や鋼材輸出の減速がありその影響でしょうか。

9月のトップ2だった低ベータと低PBRが下位となり、かわりに高ベータと高PBRが上位に。グロース株は大型の赤字SaaSが大きく上げたりしてショートカバーっぽい動きでしたが、ファクターを見ても下げ相場のリバーサルをやっていたような気がします。全体としてはクオリティとモメンタムが強めでバリューが弱め。先月末の時点ではリセッション懸念の雰囲気が色濃くあったけれど、今月に入ったらたちまちリスクオンに変わってしまい、今年はコロコロ変わってめまぐるしい。

所感

  • 自分のポートフォリオを見ても10月は時価総額100億未満の超小型株がイマイチで、今年のIPOを見ても機関投資家が入ってこられない時価総額だと盛り上がらない(人気の出そうなキラキラした事業内容でもだめ)ようです。信用買い残は3兆円くらいを維持しているし、個人のセンチメントがそこまで悪いようには感じられず、選好される銘柄の傾向が変わってきているのかもしれません。

  • Twitterからコピペすると最近は「観測範囲にいる人たちをみるとみんなで同じようなところに注目して同じような先回りのポジションを取っている」ように思われ、どうも以前と比べると個人の参加者が小さなコミュニティ(TwitterのDMグループなど)を作るようになってアイディアの伝播するスピードが早くなっているような気がします。数億の運用資産がある個人の数も増えているから、流動性の乏しい銘柄だとすぐに混み合ってしまい、みんなで手じまいするタイミングで需給が崩れてしまっているのでは。今月のグッピーズとかそのパターンだったように思います。

[今週のトレード] 2022/10/28

今週の資産推移は-0.3%(-101万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが+0.9%、マザーズ指数が+3.0%と指数に対してアンダーパフォームでした。

決算シーズンがスタート。GoogleFacebookが決算をミスるもそれをきっかけに全体が売られることはなく、VIXも緩やかに下がって27あたりと思いのほか強い相場となっています。日本株も堅調で決算への反応も悪くありません。半導体などのシクリカルセクタは今回の決算が出口になるのではと思っていましたがそんなこともなく、コンセンサスを上回れば素直に買われるものが多いです。ただ為替でゲタ履いて増益になっているケースはきっちり割り引いて評価されるし、中身はちゃんと精査されている印象があります。

www.bloomberg.co.jp

この地合ならいけるでしょ、と平常運転で決算ギャンブルのポジションを建てていますが、収支のほうは苦戦しており今月の決算ギャンブルはここまでで-194万。以前と比べると小型株でもわかりやすい好決算は事前に織り込まれるようになっており、決算発表や上方修正翌日の需給の出方が複雑化して勝ちづらくなっていると感じます。個人投資家でも開示資料を読み込む人が以前より増えている印象があるし、個人でアクセス可能なオルタナティブデータも増えてSimilarWebなどは当たり前のように参照されるようになっており、決算直前にポジションを取るやり方はうまくいかなくなっていくのかもしれません。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 294,966,377円
  • 前日比 -802,992円 (-0.27%)
  • 月初比 +3,466,100円 (+1.19%)
  • 年初比 +41,130,843円 (+16.20%)
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[今週のトレード] 2022/10/21

今週の資産推移は-0.1%(-37万)でした。同期間のマーケットはTOPIXが-0.9%、マザーズ指数が+1.2%と指数に対してまちまちでした。

今週の株式市場は底堅い動きでVIXも30を割れるところまで下がってきましたが、米10年債が4.2%を越えてきたり、IMFが世界経済の見通しを下方修正したり悪いニュースは続いており、どうもちぐはぐな感じです。金利上昇で米住宅市場が冷え込み、特にEUで消費者のセンチメントが悪化するなど、部材不足解消からの経済回復シナリオも怪しくなってきています。

コロナの感染者数が増加に転じ、新しい変異株が次々とあらわれており、冬にかけてまた感染の波がくるのかも。社会の雰囲気を見るとよほど酷いことにならなければ今さら人々の行動は変わらないように思うけれど、リオープンで買われているセクタには影響があるかもしれず注意したい。

news.yahoo.co.jp

決算の予習をしつつ決算絡みのポジションを入れ替えるという、決算シーズン直前のルーチンワークをやっています。10月中旬の決算への反応を見るとあまり大きく張らないほうがよさそうですが、序盤戦の動きを見つつ調整するつもりです。決算向けのポジションが増えてネットは87%(個別株ロング150%、指数ショート63%)になりました。

制度信用銘柄で逆日歩がついていると、野村證券で建てればわりと簡単に逆日歩>信用金利になるんですね。新日本科学やトレジャーファクトリーがそうなっていて(キャプチャで「諸経費等」がマイナスになってる)、信用金利0.5%の強さを実感しています。日々のチェックが手間だけどきっちりコントロールすれば信用金利のコストを相当減らせそう。

ポートフォリオ

サマリー
  • 評価額合計 295,973,483円
  • 前日比 -1,643,097円 (-0.55%)
  • 月初比 +4,473,206円 (+1.53%)
  • 年初比 +42,137,949円 (+16.60%)
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