駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

駄犬の株ログ

「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」(アーヴィング=フィッシャー, 1929年)

投資本

[投資本] 貸株市場入門 (植月貢)

証券会社や機関投資家が貸株を融通する相対取引の市場について書かれた本。金融業界の実務担当者向けに書かれており、バックオフィスで使われる帳票のサンプルが載っていたりします。 1999年発行と古いのですが、基礎的な知識を得るには有用な本です。個人投…

[投資本] 適時開示実務入門 (鈴木広樹)

上場企業の開示担当者向けに書かれた適時開示の解説書。JPXが『会社情報適時開示ガイドブック』を出していますが大変な分量でなかなか読み通せない代物らしく、担当者が実務の概要を簡潔につかめるよう書かれた本です。 もちろんぼく自身が適時開示の実務を…

[投資本] 新訳 バブルの歴史 (エドワード・チャンセラー)

過去に発生したバブルを取り上げて紹介した本。主として以下の事例が扱われています。 チューリップバブル (1630年代、オランダ) 南海泡沫事件 (1720年代、イギリス) 鉄道ブーム (1840年代、イギリス) 大恐慌 (1929年、アメリカ) 日本のバブル経済 (1980年代…

[投資本] 狂気とバブル (チャールズ・マッケイ)

人間の愚行、とくに集団心理の引き起こした事例についての挿話集。原著が発行されたのは1852年で、長く読みつがれてきた本です。 中世ヨーロッパで起きた出来事をテーマに沿って蒐集し、ややゴシップ的に味付けしてジャンルごとにまとめたという感じ。バブル…

[投資本] 賢明なる投資家 (ベンジャミン・グレアム)

バリュー投資の本家筋、ベンジャミン・グレアムの著書。かの名高い『証券分析』がAmazonのセールで2640円になってて、でも1000ページもある大著なので読み通せるか不安があり、そうしたら『賢明なる投資家』がKindle Unlimitedに入っていたのでまずはこちら…

[投資本] バリュー投資アイデアマニュアル (ジョン・ミハルジェビック)

著名なバリュー投資家(グレアム、バフェットなど)の手法や、他にもいくつかの手法(小型株投資、イベントドリブンなど)を概観して、エッセンスを抽出して紹介する本。著者のミハルジェビック氏はCFA(公認証券アナリスト)、ニュースレターの編集長で、投資…

[投資本] ヤバい決算書 (長谷川正人)

過去にあった上場企業の破綻、粉飾のケースを取り上げて、開示資料からどのようにその兆候を読み取れたかを解説する本。 取り上げられているのはJAL、スカイマーク、シャープ、アーバン、江守グループ、東芝、オリンパスなど。有名で分かりやすいケースが選…

[投資本] アルゴリズム取引の正体

東証カジノでも猛威を振るうアルゴリズムについて書かれた本。2018年11月の出版で、HFTにも1章が割かれているなど、それなりに最近の事例までフォローされています。株とFXのアルゴリズムが扱われており、文量としては株が8割、FXが2割くらい。 この分野の概…

[投資本] バフェット 伝説の投資教室 (ジェレミー・ミラー)

ウォーレン・バフェットが過去に書いた投資家へのレターを編集した本。バフェットは1956年に自身のファンドを立ち上げ、年に2回のペースで出資者に運用状況を報告するレターを書いていました。それらのレターから著者がテーマごとに抜粋し、解説を付けるとい…

[投資本] テンプルトン卿の流儀 (ローレン・C.テンプルトン)

テンプルトン卿(ジョン・テンプルトン)の生い立ち、投資哲学、トラックレコードについてまとめた本。テンプルトン卿は20世紀中盤から終盤にかけて活躍したファンドマネージャーで、彼のテンプルトン・グロース・ファンドは長期間にわたってマーケットをア…

[投資本] 株で億越えした話~億を稼いだ個人投資家のリアル~

本書、もとい本アプリは、2012年に5人の個人投資家を集めて開催された座談会の内容をまとめたiPhoneアプリです。無料で利用可能で、電子書籍のようにコンテンツを閲覧できます。 (注意:リリースが古いため最新のiOSではインストール不可になっています。イ…

[投資本] 日経平均 値動きのルール (ゆうじ。)

著者のゆうじさんは日経平均先物を主に売買していた元ディーラーで、「ディーラー時代の24年で30億円を稼ぎ、レジェンドとまで呼ばれている」という経歴。本書は著者の現役時代に起こった大きなイベント、たとえば湾岸戦争や9.11同時多発テロについて、相場…

[投資本] 板情報トレード (リチャード・ワイコフ)

リチャード・ワイコフは1900年代初めに活躍した株式トレーダー。本書は100年以上前に書かれたもので、ティッカーテープを用いたトレード手法について述べています。 ティッカーテープとは銘柄、約定価格、数量が時系列に記載されたテープで、現在の株トレー…

[投資本] EasyLanguageプログラミング入門 (本郷喜千)

トレードステーションに搭載されているシステムトレード用プログラミング言語『EasyLanguage』の入門書。投資の本というよりは技術書です。マネックス証券のプレゼント企画で当選して送っていただいたものの半年くらい本棚の肥やしにしていて、ようやく読み…

[投資本] ゾーン、ゾーン最終章 (マーク・ダグラス)

トレードの精神面について分析した本。著者のマーク・ダグラス氏は80年台にメリルリンチでトレーダーの仕事をし、その後トレーダーのコーチングをする会社を立ち上げたという経歴の持ち主。『ゾーン』『ゾーン最終章』と2冊で続き物のようになっていますが、…

[投資本] 新高値ブレイク投資術 (DUKE。)

著名な個人投資家が自身の投資歴と投資手法について書いた本。 手法は一言でいうと「テーマ性を重視したモメンタム投資」という感じ。レンジブレイクで買って、買値より下げたらすぐに手じまい、伸びるようなら買い増ししていきます。著者によるとテクニカル…

[投資本] 勝つ投資 負けない投資 (片山晃 小松原周)

著者の二人が初心者向けに投資の心構えを述べた本。片山晃さんは言わずと知れた著名な個人投資家で、五月というハンドルネームの方が知られています。小松原周さんはプロのファンドマネージャーらしいですが、ぐぐっても経歴やトラックレコードはよくわから…

[投資本] バフェットからの手紙

バークシャー・ハサウェイが株主に向けて毎年発行している年次報告書の内容をテーマごとに編集した本。 株式投資の参考にと思って読みましたが、その意味ではやや肩すかしでした。投資家としてというよりは経営者としての立場で書かれており、企業グループの…

[投資本] 生涯投資家 (村上 世彰)

村上ファンド村上氏の本。村上ファンドの活動について書かれた箇所が半分、コーポレートガバナンスについて持論を述べた箇所がもう半分という構成。 どの会社の誰に会ってどういう提案をしたというのが時系列で細かく書かれていて、アクティビストの活動を窺…

[投資本] 一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学 (cis)

言わずと知れたcisさんの本。株の本というよりは自叙伝という感じで、主に自身の半生や価値観について書かれています。トレード手法については言及されているものの抽象的な内容ですし、この本を読んだところで真似できるようなものでもありません。株で勝つ…

[投資本] 外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏

ドイチェ・アセット・マネジメントという資産運用会社の人たちが書いた本。投資信託を運用する資産運用会社がどういう業務をやっているのかを淡々と述べた本です。初心者向けに投資信託の説明をした章もありますが、ページ数としては多くありません。文体も…

[投資本]アメリカの中学生はみな学んでいる「おカネと投資」の教科書 (ゲイル・カーリッツ)

アメリカで子供向けに書かれた投資の入門書を邦訳したもの。著者のゲイル・カーリッツ氏はノンフィクションライターで、金融のキャリアはないみたいですが、内容におかしな点はなく、よく書かれていると思います。 内容としては、最初にリスクとリターンの関…

[投資本] 決算書の暗号を解け! (勝間和代)

勝間和代がアナリストだった経験をもとに書いた、財務諸表から会計操作を見つける方法の本。 駄犬にとってはとても良い本で、こういう本が読みたかった、もっと早く読んでいればよかったのにと思いました。前提知識がなくても理解できるように平易に書かれて…

[投資本] オニールの相場師養成講座

ウィリアム・オニール氏は著名なグロース株投資家で、日本でも何冊も本が出ています。本書はドットコムバブルの崩壊後に書かれたもので、ドットコムバブルを踏まえて投資家たちへのアドバイスをする、という体裁で書かれています。 オニール氏は比較的短期間…

[投資本] 朝9時10分までにしっかり儲ける板読み投資術 (坂本 慎太郎)

Twitterやらなんやらで有名なBコミさんの本です。 タイトルからすると板読みについて書いた本のようですが、自身の半生記やメンタルの話が多くて、板読みについて述べた箇所は全体の1/3くらいです。肝心の朝9時10分までに勝つ方法についてもごくわずかな記述…

[投資本] 敗者のゲーム (チャールズ・エリス)

ざっくり言うと、「アクティブな投資をしても勝てないからインデックスファンドを買いましょう」ということを1冊かけて述べた本。 著者のチャールズ・エリスは資産運用のコンサルタント。 訳者の解説によると、初版がアメリカで発行されたのはなんと1985年で…

[投資本] マーケットの魔術師 (ジャック・D. シュワッガー)

概要 主として1980年代に活躍したトレーダーたちのインタビューを集めた本。投資本の中でも有名なもので、あちこちで名前を目にします。駄犬は2017年になってやっと読みましたが、今でも参考になる本だと思いました。 登場するトレーダーたちの手がけるマー…

[投資本] 証券会社の「儲け」の構造 (三田哉)

概要 最近の証券会社がどのようにして収益を上げているかを解説した本。出版は2013年で、主に2000年代の事例が扱われています。著者の三田氏は野村證券、バークレイズキャピタル、みずほ証券でフロント業務(トレーダー、クオンツなど)をやっていた人。 本書…